2012 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
23520255
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Research Institution | National Institute of Japanese Literature |
Principal Investigator |
神作 研一 国文学研究資料館, 研究部, 准教授 (30267893)
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Keywords | 近世私家集 / 近世私撰集 |
Research Abstract |
本年度は、前年度の研究成果を踏まえつつ、江戸時代における私家集と私撰集について、その研究の円滑な推進に努めた。すなわち、近世私家集および私撰集伝本書目の編纂を強力に進める一方で、未紹介私家集の翻印ならびに主要作品の注釈的研究にも周到な目配りを行った。 具体的にはまず、質量ともに私家集・私撰集の写本・刊本に恵まれた諸機関において関係文献を調査した。また、勤務先である人間文化研究機構国文学研究資料館には多量の関係文献のマイクロフィルムもしくは紙焼写真が収蔵されているので、鋭意それらを調査し、伝本データの増補に努めた。私家集は特に写本での伝存が少なくないので、さらに情報を収集し、精力的に調査を継続させる予定である。 文献調査の過程で見出した美濃岐阜の地下歌人賀島有一(かしま・ゆういち)の家集『砂長集』(さちょうしゅう)については、詳細な解題と初句索引を添えた翻印を発表した。神作研一「賀島有一家集『砂長集』―享保美濃和歌史の一資料―」(『東海近世』20号、東海近世文学会、2012・7)。日本大学総合学術情報センターに所蔵されている貴重な私家集(江戸前期大坂の地下歌人浅井忠能の家集)については、翻印の申請を済ませ、現在翻印の許可待ちの状態にあることを添記しておく。 注釈的研究として、江戸後期の地下歌人香川景樹の家集『桂園一枝』の注釈を開始すべく、関係資料の収集と整理に努めてその研究基盤を固めた。 近世私家集および私撰集に関する諸論考を収めた論文集(神作研一『近世和歌史の研究』角川学芸出版、2013・1)を公刊した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
関係文献の調査に基づくデータの蓄積も、国文学研究資料館におけるマイクロフィルムもしくは紙焼写真調査によるデータの増補作業も、それぞれに順調であるから。
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Strategy for Future Research Activity |
交付申請書にしたためた「研究実施計画」(平成25年度・同26年度)に沿って、着実に研究を進める予定である。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
交付申請書にしたためた通り、使用していく予定である。
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