2012 Fiscal Year Research-status Report
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23520260
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Research Institution | Ritsumeikan University |
Principal Investigator |
赤間 亮 立命館大学, 文学部, 教授 (70212412)
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Keywords | 版本 / 板木 / 書籍閲覧システム / ポータルデータベース / 書肆 / デジタルアーカイブ / 国際情報交換 / チェコ |
Research Abstract |
昨年度開発した、版本デジタル撮影システムによって、本年度大量にデジタルデータを作成することに成功したため、本研究のための書誌データ構築を集中して行なった。対象となった所蔵機関は、英国・大英博物館(全収蔵費の内1/3作品)、イタリア・キォッソーネ東洋美術館(収蔵全作品)、ヴェネチア東洋博物館(収蔵全作品)、サレジオ大学マレガ文庫(収蔵4/5作品)、ギリシャ・コルフ東洋博物館(収蔵全作品)、チェコ・プラハ国立美術館(収蔵全作品)、英国・EBIコレクション(収蔵全作品)である。 また、フリア美術館については、23年度にまとめたマニュアルに従って、本年度デジタル画像の撮影実習を行ない、全900点のデジタル画像作成を完了した。本プロジェクトは、フリア美術館はゲティ財団からの委託研究により、英語による学術カタログの公開を試行しているが、本データにより、日本語版の学術カタログとして完成させる基盤が整った。 上記の実践的な書誌記述作業の中で、システムと書誌項目規則の改定を行い、24年度版改訂書誌記述法の改訂を進め、それに併せて進めている昨年度開発のポータルデータベースについては、情報登載に努め、EAJRS学会での発表により広報活動も実施した。 なお、研究担当者は、本年度1年間、海外研修期であったため、初年度申請時に予定していた、国内資料提供者との打合せは、国会図書館の1件にとどまり、専ら海外の日本学研究者からのヒアリングを行なった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
研究担当者は、本年度1年間、海外研修期であったため、国内での調査が、ほんほとんどの進展しなかったという点で、やや遅れたと分析している。一方、海外調査、研究材料の蓄積は、予定以上に充実したため、具体的な書肆記述の作業量がきわめて大きくなり、完成に至っていないとい点で、遅れと認識すべきか。WEB上でのポータル・データベースは大量の情報を登載したため、この面は、計画以上に進展している。
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Strategy for Future Research Activity |
過去2年間に問題点が残る一方で、逆に大きく進展した調査資料母数の確保もあり、研究基盤はより堅固なものとなっている。2011年度2012年度に積残し、あるいは遅滞している点を集中的作業することで、十分に挽回して、当初の目的を達成できる。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
国内旅費:今年度は、国内資料提供者、資料所蔵機関担当者からのヒアリングと、モニタリングを中心に行う。 謝金:過去2年間に大量に蓄積された対象資料に対する書誌情報付与を実施し、現状の書誌データベースでのシステムの改善につなげる。 情報収集費:引き続き関係論文の複写費・郵送料・資料購入費を必要とする。 その他:最終年として、学会発表等を積極的に行うため、学会参加費、論文掲載費を使用する。
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Research Products
(5 results)