2012 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
23520297
|
Research Institution | Aichi University of Education |
Principal Investigator |
久野 陽一 愛知教育大学, 教育学部, 教授 (40242888)
|
Keywords | 英米文学 / 18世紀 / アフリカ系作家 / 環大西洋 |
Research Abstract |
本年度は、研究計画に従って、18世紀イギリスにおけるアフリカ系作家と環大西洋地域における英語文学の全体像を把握するための資料調査を引き続きおこなった。それに当たって、最新かつ重要な関連文献のうち未収集のものを中心に収集を続けたが、昨年度から注目している二次資料、Eve Tavor Bannet, Transatlantic Stories and the History of Reading 1720-1810: Migrant Fictions (Cambridge: Cambridge UP, 2011) および Eve Tavor Bannet and Susan Manning, eds., Transatlantic Literary Studies, 1660-1830 (Cambridge: Cambridge UP, 2012) において示された指針は本年度も有効であった。昨年度に引き続き短期間ではあったが British Library に赴いての調査の結果、関連した一次資料の絞り込みが可能であった。現在は、資料の分析と整理と並行して、成果のアウトプットの作業に取りかかっている。今年度の成果としては、本研究テーマにおける最も重要な文献であるオラウダ・イクイアーノ『アフリカ人、イクイアーノの生涯の興味深い物語』を本邦初訳で翻訳刊行したことが挙げられる。本書には、これまでの研究成果を凝縮して詳細な作品解題を付し、18世紀の英語圏におけるアフリカ系作家の重要性を示した。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
上記実績報告の概要の通り、18世紀イギリスにおけるアフリカ系作家と環大西洋地域における英語文学の全体像を把握するための資料調査を引き続きおこなうことができた。本年度は、そのための重要な二次資料の入手と、必ずしも完全とは言えないとしても関連した一次資料を文献調査に基づいて吟味し絞り込むことができた。
|
Strategy for Future Research Activity |
今年度までの実績をふまえ、次年度は、研究対象となる一次資料を絞り込み、分析することになる。そのための文献調査は引き続きおこなわれる。
|
Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
該当しない。
|