2013 Fiscal Year Annual Research Report
スペイン内戦は詩人の世界観、詩のイデオロギー表象、音韻構造の相関性をどう変えたか
Project/Area Number |
23520332
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Research Institution | Meiji University |
Principal Investigator |
辻 昌宏 明治大学, 経営学部, 教授 (00188533)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
道家 英穂 専修大学, 文学部, 教授 (70198000)
高岸 冬詩 首都大学東京, 人文科学研究科(研究院), 教授 (20248917)
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Keywords | マクニース / オーデン / モダニズム / 音韻構造 / イデオロギー表象 |
Research Abstract |
2013年6月に日本英文学会関東支部第7回大会において、研究代表者辻および研究協力者道家、高岸をスピーカーとし中尾まさみ氏を司会者とする『モダニズム再考ーマクニース再評価の文学史的意義を考える』という題のシンポジウムを開いた。質疑応答を受けて研究方針にフィードバックし、マクニースの政治的なアンガージュマンや、ロマン派詩人との関わりについてもより積極的に考察する方向性を持つことにした。シンポジウムは、雑誌『現代詩手帖』(2013年10月)に再録されている。辻は特に、『秋の日記』における押韻構造が、詩の進展とともにどう変化するか、とりわけ、スペイン内戦の場面でどう変化するかを詳細に分析した。 9月には、研究協力者道家がロンドン、バーミンガムに赴きマクニースの作品の草稿調査と作品に言及のある美術品の調査、またBritish Library においてプロパガンダに関する資料の情報を得、帰国後に入手した。 2014年3月に研究協力者高岸は、ロンドンのBritish Libraryでマクニースやオーデンの詩や戯曲の音声資料を聴いて、音韻や音響効果について考察した。同3月研究代表者の辻は、ニューヨークのPublic Library におもむきマクニースのAutumn Sequel のメモ書き段階の草稿を調査した。著作権者の許可を得て、一部分はデジタル写真に撮影をした。 2013年度は以上のように、これまでの研究成果を学会でのシンポジウムという形での口頭発表と、それを再構成して活字として雑誌に発表し、そこからのフィードバックを受けて研究方針を微調整し、イギリス、アメリカでの資料調査を進展させた。それは今後の研究に活かされるであろう。
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Research Products
(3 results)