2013 Fiscal Year Research-status Report
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23520341
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Research Institution | Doshisha University |
Principal Investigator |
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Keywords | Robert Frost / American Poetry |
Research Abstract |
ここ8年にわたって詩人Robert Frostの書簡集4冊本(Harvard UPの企画)の編集に携わってきた。この種のものとしては全く新しい企画で、3,100通以上(内40%が未発表)の書簡を収録し、研究者並びに一般読者に向けて、詩人の人生における手紙の記録を提供しようとするものである。書簡は、Frostの詩作品と詩論について、またモダニズムの萌芽期について、更には、詩人の複雑な家庭生活について解き明かしてくれる。同時に書簡は、Frostの研究者に対してのみならず、現代詩および20世紀アメリカ文学研究者にとっても重要な資料である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
2013年度においては共編者(Edinboro State UniversityのDonald Sheehy教授およびClaremont McKenna CollegeのRobert Faggen教授)と共に、The Letters of Robert Frost, Volume 1: 1886-1920を脱稿した(2014年2月Harvard UPより出版)。2013年3月にHarvard UPに最終原稿を送った後、2013年6月と7月に初校の校正を行ない、2013年8~10月にかけて再校正作業を行なった。出版に向けての調整作業のため、Bostonで開催されたMLAの大会(1月3日~6日)に参加し、Dartmouth College 貴重書図書館へ(2月24日~3月4日)、またEdinboro State Universityへ(8月23日~30日)、更にUniversity of Richmondで開催されたRobert Frost Symposium年次大会へ(10月6日から10日)に参加した。出版された書簡集第一巻はThe New York Times、The Wall Street Journal、The Chronicle of Higher Education、The New Yorker、Publisher’s Weekly、Kirkusなどをはじめ、様々なところで書評されている。私と共編者Don Sheehy教授は、2014年3月6日New York のthe 92nd Street Yにおいて、書簡集の出版に関する1時間の講演を行なった。また私自身は2014年3月12日に、BostonのNational Public Radio支部WBURから書簡集についてのインタビューを受けた。(New England Public RadioとVermont Public Radioも、私と共編者Don Sheehyのインタビューを放送している。)更に、2013年夏に、私が編者を務めた書物Robert Frost in Context(Cambridge UP)の原稿も完成させた。これは今年度となるが2014年4月に出版される。
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Strategy for Future Research Activity |
この先2年間の間に、共編者とともに(Edinboro State University のRobert Bernard Hass教授を加えて現在4人)The Letters of Robert Frostの2巻3巻を完成させ、出版作業を行なう予定である。(出版は2016年、2017年)第2巻は既に出版準備作業に入っている。第2巻を完成させるまでの間に、3巻と4巻の作業も進めていきたい。貴重本図書館や個人収集家から新たな書簡が見つかっているので、当初4巻本を計画していたが、5巻本に拡大する可能性も視野に入れている。第1巻の出版が新聞、雑誌、ラジオ放送などで取り上げられたことから、個人収集家たちの関心を呼び、私たちが知らなかった個人所蔵の書簡に関する情報が集まってきている。これらが既に記録した3100の書簡に更に付け加えられることになるであろう。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
航空運賃が、予想より安く買えたため。 次年度、5回の海外渡航を予定しており、すべて使用することになると考えている。
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