2014 Fiscal Year Annual Research Report
パスカル・キニャール研究:文学とジェンダーの新たな関係性に向けて
Project/Area Number |
23520363
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
小川 美登里 筑波大学, 人文社会系, 准教授 (80361294)
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Project Period (FY) |
2011-04-28 – 2015-03-31
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Keywords | ヨーロッパ文学 / フランス文学 / 現代文学 / 言語 / 芸術 / 批評 / 国際研究者交流 / フランス |
Outline of Annual Research Achievements |
パスカル・キニャール作品をとおしてのジェンダー概念の再考という課題を達成するにあたって、平成25年11月に国際シンポジウム「パスカル・キニャール、文学の東方」(於:日仏会館)を行った。本シンポジウムでは、作家をはじめとして国内外の研究者による発表が行われ、活発な意見交換がなされた。シンポジウムは研究成果を内外に問う有意義な機会ではあったものの、その一方で新たなテーマ発展の可能性も垣間見えた。 そこで、シンポジウムでの成果を受けて、平成26年度は以下の問題に取り組んだ。 1.シンポジウムの成果を書物としてまとめること 2.シンポジウムで得られた新たなテーマをさらに掘り下げると同時に発展させ、その成果を発表すること 1に関しては、作家とシンポジウム参加者に発表原稿をまとめて論文にすることをお願いし、集まった論文を再読し、訂正をお願いするなどして、論集としてまとめるための編集作業を行った。同時に、論集を刊行する出版社を探し、結局フランスでの刊行が決定した。パリ第八大学出版局から平成27年6月に刊行される予定で、現在、編集の最終段階における作業を行っている。 2に関しては、フランス在住の作家のもとを訪れ、会見を行ったほか、ジェンダーの問題から発展したテーマを平成26年7月の国際学会(Pascal Quignard et les metamorphoses、於:フランス、スリジー国際交流センター)にて発表する機会を得た。その成果は平成27年度に論集として刊行される予定である。
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