2013 Fiscal Year Annual Research Report
ヨーロッパを再発見するメスティソ:セサル・バジェホの中後期言説の総合的研究
Project/Area Number |
23520428
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
松本 健二 大阪大学, 言語文化研究科(研究院), 准教授 (00283838)
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Keywords | ラテンアメリカ文学 / ペルー文学 / アヴァンギャルド |
Research Abstract |
25年度の研究計画はバジェホの没後詩集についての情報整理を進めるとともに、24年度に収集した1924年から38年までのバジェホに関する資料との関連性を精査することで、論文かと文献目録作成と国際学会での報告を目標とした。 残念ながら期間内に論文化までこぎつけることはできなかったが、研究機関内に整理した資料を基にした文献目録を作成するとともに、バジェホの中後期言説におけるメスティソ性に関する研究ノートを更新することができた。論文については26年度以降に随時公表する予定である。25年度はとりわけ1930年代にマルクス主義に接近して以降のバジェホにおけるペルー観の変遷に着目し、その研究成果について「セサル・バジェホとペルー性」と題する口頭発表を行なった。 国際学会での報告については、残念ながら年度内に達成はかなわなかったが、24年度内のリマにおける資料収集の際に得たネットワークを介し、26年10月20日から25日にかけて開催される国際シンポ Vallejo Siempre.に参加することが決まったので、ここで研究機関内の成果を要約して報告する予定である。 最後に、バジェホの日本語版詩全集刊行のめどを立てることを今年度の大きな目標としてきたが、これについてスペイン文化省の資金援助を獲得するとともに在京出版社と翻訳出版の合意にこぎつけたことは、大きな成果であった。翻訳刊行の暁には研究機関内に得た知見を様々な角度から活かして本研究成果をできるだけ広い形で社会に還元していく予定である。
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