2011 Fiscal Year Research-status Report
東南アジア諸言語と日本語のイントネーションの音響音声学的研究
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23520457
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Research Institution | Tokyo University of Foreign Studies |
Principal Investigator |
益子 幸江 東京外国語大学, 大学院総合国際学研究院, 教授 (00212209)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐藤 大和 東京外国語大学, その他部局等, 教授 (50401550)
峰岸 真琴 東京外国語大学, アジア・アフリカ言語文化研究所, 教授 (20183965)
降幡 正志 東京外国語大学, 大学院総合国際学研究院, 准教授 (40323729)
岡野 賢二 東京外国語大学, 大学院総合国際学研究院, 准教授 (60376829)
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Project Period (FY) |
2011-04-28 – 2014-03-31
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Keywords | 音声学 / イントネーション / 東南アジア / 日本語 |
Research Abstract |
イントネーションの研究は言語によっては進んできているが、まだほとんど手もつけられていない言語もあり、言語によってどのように異なるかも知られていない。本研究は、通言語的に、すなわちタイプの異なる言語で、どのように用いられているかを調べることが目的であり、どのように異なるかと同時に、どのような点が共通に見られる特徴であるのかを調べようとしている。イントネーション研究が進んでいる英語に追いつくためなのではなく、言語学的に広い視野からテーマ設定をしている。実際の音声を収集して分析することで客観性の高いデータを集め、音響分析によって共通の手掛かりとして用いられる特徴を抽出することを目指している。本研究で取り上げている4つの言語は、声調言語か否か、ピッチアクセントを持つか否か、多音節言語か単音節言語か、という点で異なるタイプに属する。今年度の調査で、イントネーションの機能のひとつとして強調を取り上げたが、すでに言語のタイプによっては、この機能はイントネーションが担っていない可能性が出てきた。イントネーション以外の特徴で強調を表せる特徴を探すと同時に、イントネーションが担う他の機能も検討してゆくことになる。現在は音響分析の段階であり、今後は、イントネーションパタンの知覚という視点から聴取実験を行い、言語的機能とイントネーションの実現形との対応を確実なものとしてゆく過程を経て、言語ユニバーサルと各言語ごとの特徴に分けることができると考えている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
作業としてはおおむね予定通りに進んでいる。4つの言語について、イントネーションパタンを調べるために、文を選ぶ作業を行った。4つの言語で比較対照ができるように、強調という機能を取り上げることにし、異なる文のタイプでの強調と非強調の場合との対照を行えるようにした。この際に、タイ語、ビルマ語という声調言語では、声調の組み合わせを網羅するように配慮する必要があった。言語によって録音された文の種類および発話数がだいぶ異なるが、4つの言語についてネイディブスピーカーの発話録音を終えた。デジタイズし、音響分析を行っているが、最も発話数が多いタイ語についてはほぼ分析まで終わっている。他の言語も順次、デジタイズ、音響分析と進めている。4つの言語の音響分析は完全には終わっていないので、通言語的な検討にはまだ入れないが、この分析結果が出れば、イントネーションと強調という機能の関係、聴覚的手掛かりとして用いられている音響的特徴が解明でき、それは、言語のタイプによって異なるという当初の予想を覆すものではないことはほぼ確実である。
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Strategy for Future Research Activity |
4つの言語のデジタイズと音声分析を引き続き進める。音声分析の分析基準は、言語ごとに異なるものであるので、各共同研究者と相談し、言語特徴も考慮の上で分析基準を定めてゆく。音声分析の結果を検討したうえで、聴覚的な調査を行う。聴取実験やインタビュー、発話意図やコンテキストとの関係なども視野に入れた言語学的分析も総合的に検討する。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
今年度は謝金の支出が当初の予定より少し少なかった。これは進行が少し遅かったためであり、研究補助者の作業の総量が減ったわけではない。したがって次年度に繰り越されて謝金として支出する予定である。次年度は4つの言語の音声分析を行う。そのためには、補助のための研究補助者が必要になる。また、聴覚的な調査のためには4つの言語それぞれを母語とするネイティブスピーカーの協力を仰がなければならない。そのような分析や調査のために支出する謝金が主になる。
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[Presentation] Plural infix -ar- in Sundanese2011
Author(s)
Furihata, M. and Shiohara, A.
Organizer
The Third International Symposium On The Languages Of Java (Isloj3)
Place of Presentation
State Islamic University of Malang, Malang, East Java, Indonesia.
Year and Date
23-24 June 2011
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