2013 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
23520472
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Research Institution | Daito Bunka University |
Principal Investigator |
福盛 貴弘 大東文化大学, 外国語学部, 准教授 (00407644)
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Keywords | トルコ語 / アクセント / イントネーション / プロソディ― / 音響音声学 |
Research Abstract |
トルコ語のなぞなぞに対して、音声分析、構造分析を行なってきた。なぞなぞは短いながらも韻文の形式をとっており、韻律節という単位で区切るのが適切だという解釈が得られた。韻律節は大中小に分けることができ、韻律節末尾における文末上昇調といった急上昇調と自然下降調が韻律節を画定する際の主要な特徴となる。また、音節数、母音調和、脚韻、イントネーション、ポーズが、韻律節を形づけるために大きく関与していた。また、AABA というルバーイーの詩の形式をふまえた例があり、詩の形式をなぞなぞに反映させていることが垣間見られた。 イントネーションパタンについては、基本周波数と持続時間長の相関をふまえながら、音響的特徴を析出した結果、以下の結論が得られた。 ・韻律節末尾における文末上昇調といった急上昇調と文末における自然下降調が韻律節を画定する際の主要な特徴となる。・中韻律節末で長音化が起こる。この長音化によって、急上昇調が生じている。・中韻律節末が長くなる傾向はあるが、音節数に長さは左右されるので、中韻律節末の見た目の長さは必ずしも長くはない。・中韻律節末の長音化と音節数による持続時間調整が、結果として中韻律節間の等時間性を生み出している。・中韻律節間と大韻律節間では、大韻律節間の方が等時間性の精度が高まる。・トルコ語はアクセントによって持続時間調整が行われているわけではなく、音節数に長さが左右される点から、トルコ語は音節リズムの言語だと言える。
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