2013 Fiscal Year Annual Research Report
対象年齢別言語マッピング・モニターコーパスの構築と実践的応用
Project/Area Number |
23520473
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Research Institution | Tamagawa University |
Principal Investigator |
飯村 龍一 玉川大学, 経営学部, 教授 (80266246)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
加藤 澄 青森中央学院大学, 経営法学部, 教授 (80311504)
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Keywords | 談話分析 / 選択体系機能言語学 / コーパス言語学 / 臨床心理学 / 言語教育 / 知の語り / 問題解決 / 言語マッピング |
Research Abstract |
コーパスデータの収集(日本語の使用言語)、蓄積された日英語物語テクストへのタグ付けおよびミクロレベルの研究を進めた。 先ず、日本語の使用言語については、小学校1年生から6年生を対象とし「今までつらかった経験とどのように解決を図ったか」というトピックに対する作文データを収集し、JUMANによる形態素タグの付与を行った。 次に、従来から蓄積された物語データへは、タグ付けツールを用いて下記の作業を行った。1.英語物語テクストデータに対して、USAS(英国ランカスター大学開発ツール)に基づく文法及び意味タグの付与、機能的な談話分析用タグの付与の方法のためのタグ付けツールの開発を試みた。2.日本語データに対しては自動的なタグ付けが難しい談話タグ(たとえば、登場人物名)の付与を行い、登場人物ごとの言語選択と分布を特定するための手法について考察した。 最後に、物語分析および臨床分野での分析アプローチを構築するための検証および応用研究を行った。1.日本語の臨床データ分析のために、対人的意味概念(モダリティ-、評価語、感情表現、心理表現)及び経験的意味概念を持つ表現(主に動詞)の語彙表現リストを作成し、テクストデータ内の語彙表現分布をみるための試験的な分析アプローチを試みた。分析では、クライアントに言語データに対して、評価的、心情的な心理展開を探るための言語分析アプローチの精緻化に対して有効性を示すことができた。2.物語を通して投影される問題の概念が言語文化によってどのように表出するかという点を探るために問題概念を象徴する語彙の内容分析を行った。具体的には、英語における問題概念語(difficulty、problem、conflictなど)を例にどのような意味概念を各語が具現し、物語の言語コンテクストと結びついているか考察した。
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