2012 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
23520480
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Research Institution | Kansai Gaidai University |
Principal Investigator |
橋本 功 関西外国語大学, 外国語学部, 教授 (10022378)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
八木橋 宏勇 杏林大学, 外国語学部, 准教授 (40453526)
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Keywords | メタファ / 旧約聖書原典 / 英訳聖書 / イディオム |
Research Abstract |
ヘブライ語原典からメタファの採集を行い、それらの英語訳を時代別に分類したデータを基に、メタファ構造の分析を行った。メタファによって動機づけられた聖書の表現が、慣習性と創造性の両面から引喩として機能する場合、いかなる文体的効果を発揮するかという側面にまで研究範囲を広げた。これにより、ヘブライ語原典から現代に至るまでの聖書由来表現の通時的なメタファ分析(の一端)を実行したことになる。分析結果は、研究代表者と研究分担者が共訳した『聖書起源のイディオム 42章』.橋本功・八木橋宏勇. [原著 David Crystal. Begat. Oxford University Press、2012]慶應義塾大学出版会. 2013)の注釈に組み込み、社会に公表した。平行して研究分担者は関連する研究成果を以下のように公表した。 2012.06(口頭発表)「聖書の引喩と文体的効果」.八木橋宏勇.日本文体論学会第101回大会.2012年6月24日.於 日本大学法学部三崎町キャンパス. 2012.11 (パネリストとして口頭発表)「ことわざの暗示引用」.八木橋宏勇.第24回ことわざフォーラムシンポジウム.「ことわざと言語学」.2012年11月10日.於 早稲田大学文学部戸山キャンパス. 2013.03 (論文)「ことわざの創造的使用に関する認知的考察」.八木橋宏勇.『杏林大学研究報告教養部門』第30巻.杏林大学. 2013.03 (論文)「結果と過程の認知意味論―語彙的アスペクトを再考する―」.八木橋宏勇.『杏林大学外国語学部紀要』第25号.杏林大学外国語学部.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
旧約原典のメタファとその英訳及び英訳による変容を分析・考察し、その結果を研究代表者と研究分担者の共訳『聖書起源のイディオム 42章』[原著 David Crystal. Begat. Oxford University Press、2012]慶應義塾大学出版会. 2013)の注釈に組み込み、社会に公表した。
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Strategy for Future Research Activity |
引き続き『旧約聖書』原典のメタファの収集とその英訳を比較・対照するとともに、メタファ構造を分析し、通時的な観点から現在のメタファ理論の整合性・妥当性を考察する。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
1.図書の購入 聖書翻訳関連、メタファ理論関連、認知言語学関連の図書の購入 2.外国出張 (1) 研究代表者は連合王国(ケンブリッジ大学図書館等)で、『旧約聖書』のメタファに関連する資料の収集を行う。 (2) 研究分担はハンガリー共和国(エトヴェシュ・ロラーンド大学)を訪問し、メタファ研究で功績のあるZoltan Kovecses教授と研究成果について意見交換し、成果を取りまとめると同時に同大学等でメタファ理論に関する資料収集を行う。
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Research Products
(5 results)