2013 Fiscal Year Research-status Report
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23520538
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Research Institution | Iwate prefectural university,Miyako college |
Principal Investigator |
田中 宣広 岩手県立大学宮古短期大学部, その他部局等, 准教授 (60289725)
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Keywords | 言語の拡張活用 / 方言みやげ・グッズ / 方言ネーミング / 方言メッセージ / 方言パフォーマンス / 方言キャラクター / 方言看板・ポスター類 / 方言エール |
Research Abstract |
本年度は,方言拡張活用例資料を,岩手県,青森県,秋田県,宮城県,山形県,福島県,大阪府,京都府,他において,計約200点収集した。 また,田中宣広(研究代表者),および,井上史雄,山下暁美,日高貢一郎,大橋敦夫(以上,連携研究者)による連続執筆の三省堂ワードワイズウェブ連載『言語経済学研究会:地域語の経済と社会―方言みやげ・グッズとその周辺』は,2013年4月6日 土曜日(筆者: 日高)第248回「方言名のお菓子の全国展開」から2014年3月29日 土曜日(筆者: 日高)第298回「『津軽弁』はいくつある?」まで,計51回発表した。 さらに,連載と同じ5名による,連載記事をまとめた共著書『魅せる方言 地域語の底力』四六判 240ページ(カラー口絵16ページ+本文224ページ)本体1,700円+税,ISBN 978-4-385-36526-8を,2013年11月20日に出版した。 この他,田中宣広(研究代表者)による講演を,「東日本大震災の復興過程にみる方言の拡張活用」第1回公立大学法人岩手県立大学研究成果発表会(2013年9月21日:岩手県立大学主催),「方言と私たちの暮らし」岩泉町高齢者学級(2013年12月19日,岩泉町教育委員会主催),「私たちの命を支えたふるさとのことば」平成25年度盛岡市女性活動研修会(2014年2月4日:盛岡市教育委員会生涯学習課主催),の3回行なった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
当研究の課題,方言の拡張活用は,補助金研究採択時6種類であった。そこに,平成23年3月11日に発生の東日本大震災の直後から同時多発的に出現した「方言エール」という,それまでは,「方言メッセージ」の1用例出会ったものが,方言の拡張活用の1用法としての独立性が確認された。 これにより,研究途中で考察対象が大きく広がり,質・量とも当初の計画を上回る資料の整理に時間を要したため,予定の期間内での報告が難しくなり,事業完了を1年間延長したものである。
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Strategy for Future Research Activity |
[1]本年度の早い時期に,資料やデータの整理作業を終え,おおむね平成26年末までには,分析を終える。 [2]インターネット上の《ヴァーチャル方言博物館》の設立を実現させる。本年度は,たとえ試験的また限定的であっても,公開に至るよう努力する。 [3]以上の成果を「報告書」として刊行すべく,具体的な編集作業を行う。 [4]報告書には,DVD-ROMを付録させる計画だが,その中に収める用例の選定も行う。 [5]上記「1~4」の報告作業を進めつつも,新たな仕様の収集も並行して行い,随時,整理分析対象とする。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
当研究の課題,方言の拡張活用は,補助金研究採択時6種類であった。そこに,平成23年3月11日に発生の東日本大震災後に同時多発的に出現した「方言エール」という,それまでは方言メッセージの1用例であったものが,方言の拡張活用の1用法としての独立性が確認された。 これにより,研究途中で考察対象が大きく広がることになり,当研究をより充実させ,確かな資料,正確な理論を残すため,研究を継続することとなったため,次年度使用可能なように予算執行を調整したものである。 [1]資料やデータの整理作業補助にかかわる人件費(アルバイト謝金) [2]インターネット上の《ヴァーチャル方言博物館》の設立費用,および,「報告書」の刊行費用(DVD-ROM作成費を含む)(業者委託費) [3]収集対象資料の補充購入費用
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Research Products
(4 results)