2011 Fiscal Year Research-status Report
日本語諸方言動詞・形容詞の活用・アクセント活用の系譜関係解明のための基礎的研究
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23520565
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
屋名池 誠 慶應義塾大学, 文学部, 教授 (00182361)
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Project Period (FY) |
2011-04-28 – 2014-03-31
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Keywords | 動詞 / 形容詞 / 活用 / アクセント活用 / 活用の系譜 / アクセント活用の系譜 / 東西アクセント |
Research Abstract |
本年度は、 1. 高知県高知市 2.静岡県浜松市北区三ヶ日町 で方言臨地調査をおこなう予定で、準備を進めたが、インフォーマントとの調整に手間取り、現地での詳細な調査の実施は次年度夏まで見送らざるをえなかった。 1は、京阪式アクセント体系のうち、特に古態を残すとされる方言であり、京阪式アクセント体系におけるアクセント活用の系譜をたどる上では必ず精密な調査・記述が必要な地域である。 日本語一般に、動詞・形容詞のアクセントは、語の長さにかかわらず、語末から数えて一定の位置に出現するのであるが、2の地域は語頭から計数してアクセントの位置が定まるというきわめて特異な特徴を有しており、日本語のアクセント活用の系譜を考えるときには是非とも見ておかなければならない地域である。 本年度は、来夏の本調査に向けて、従来の調査報告を精査・検討するとともに、在京の当該地域出身者に対する予備調査をおこなった。また、来年度以降の調査にむけて、他の調査候補地(佐渡・能登島・出雲・壱岐など)についても同様の予備的調査・検討をおこなった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
予備的調査・検討によって、臨地調査の候補地をさらにくわしく絞ることができ、調査項目も精密化することができた。ただし、予定していた調査地2地点とも、インフォーマントさがし・日程の調整などが難航し、本年度中の本調査は見送らざるをえなかった。 また、東日本大震災の影響で研究の遂行が遅れ翌年度への繰越が認められた平成22年度までの基盤研究(C)の研究課題「日本語動詞・形容詞の記述方法の研究」のための調査を、夏期休暇中に優先しておこなったことも、本研究の進行をやや遅らせることになった。
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Strategy for Future Research Activity |
本年度は、上記「現在までの達成度」で述べた理由により、研究の進行が当初予定より遅れているが、次年度には、本年度に本調査が行えなかった2地点(高知市・三ヶ日町)については、夏季休暇を利用して調査をおこなうとともに、佐渡・能登島・出雲・壱岐のうち、2地点についても臨地調査をおこない、当初予定していた計画どおりの進度を回復する予定である。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
東日本大震災に関連して繰越使用が認められた平成22年度までの基盤研究(C)補助金を優先して使用したため、また、本年度予定した臨地調査を見送らざるをえなかったため、今年度の予算に残額が出たが、次年度は時間の許す限り・インフォーマントとの調整のつく限り多数回の臨地調査をおこない、計画通りの進度を回復するため、旅費を使用するとともに、調査用のパソコンが老朽化したため、その更新も行いたい。
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