2013 Fiscal Year Annual Research Report
ルーン碑文を利用した、中世ノルウェー語の英語への影響研究
Project/Area Number |
23520580
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Research Institution | Shinshu University |
Principal Investigator |
伊藤 盡 信州大学, 人文学部, 准教授 (80338011)
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Keywords | 国際学会研究発表 / 全国大会研究発表 / シンポジウム主催 / 海外取材 / 国際情報交換(オスロ大学) / 書籍出版準備 / 同族言語接触研究(カンブリア・ノルウェー) |
Research Abstract |
当初の計画通り、研究のまとめ期間となる今年度は、国内外での研究発表を中心に行った。 7月には熊本に出張を行い、熊本大学の松瀬准教授との会見、年度末の学会でのシンポジウムを中心に、研究課題に関する意見交換や情報交換を行うことができた。 8月初旬にオスロ大学で行われた第20回国際歴史言語学会では 'Historicity of the Cumbrian Dialect of English: Dialectizing Process through Language Contact'と題する研究発表を行い、国内外の歴史言語研究者との情報交換を行い、特にオスロ大学Jan Terje Faarlund博士、アイスランド大学Eythorsson博士と密接な意見交換ができた。残念ながら、オスロ大学Terje Spurkland博士は、博士の都合で面会が叶わず、口頭での質問や相談ができなかった。学会発表へは質疑も多く、研究発表の改訂が望まれた。学会期間中にHeggeの教会取材も敢行した。 11月まで、松瀬准教授(熊本大)、小澤准教授(立教大)、横田准教授(東京家政大)と、北欧語が英語史・中世イングランド史に与えた影響に関するシンポジウム「善きヴァイキングとの出逢い」の準備として、それぞれの研究および発表内容について、メイルなどを通じて討議を繰り返し、その結果を日本中世英語英文学会第29回全国大会の初日シンポジウムで発表した。本研究代表者は、総論と本研究成果の一部を盛り込んだ研究発表を行った。なお、このシンポジウムは、中世の北欧文化を保持する北イングランドの言語文化の在り方を啓蒙し、英語教育を行う日本の教師に向けて英語文化の多様性を訴える意義を呈するものとして、日本中世英語英文学会事務局長からも成果の出版を強く奨められるという評価を得た。現在東京都内の出版社と出版の準備を行っている。
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