2012 Fiscal Year Research-status Report
文法標識付き史的英語コーパスを利用した慣用連語の成立過程に関する基礎的研究
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23520606
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Research Institution | Toyota National College of Technology |
Principal Investigator |
神谷 昌明 豊田工業高等専門学校, 一般学科, 教授 (40194980)
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Keywords | 慣用連語 / phraseology / イディオム度 / 語源 |
Research Abstract |
英語のイディオム研究で知られるMinoji Akimoto (1983 ;Idiomaticity)の論文を再考し,Akimoto の分類に通時的指標を導入し,再分析した.特に「動詞+名詞」結合の慣用連語に焦点を合わせた.「ゲルマン語源動詞+ゲルマン語源名詞」の結合が一番用例が多く,他の結合と比べて結合度が強くなること,さらに,「フランス語源動詞+フランス語源名詞」の結合が一番用例が少なく結合度が弱くなることを想定し分析を進めた. 新分類法の導入 語源による分類 (動詞+名詞 分類略語 用例数 割合) (1)ゲルマン語源動詞(G) + フランス語源名詞(F) GF 81 約32% (2)フランス語源動詞(F) + ゲルマン語源名詞(G) FG 22 約 9% (3)フランス語源動詞(F) + フランス語源名詞(F) FF 23 約 9%) (4)ゲルマン語源動詞(G) + ゲルマン語源名詞(G) GG 125 約50% 本来語であるGGの結合が多いことが確認できた. Akimotoが導入した「動詞+名詞」結合のイディオム度をはかる8つのパラメーターを利用して4種類の結合のイディオム度を調べた.GGの結合はイディオム度が強い用例が多く,GFの結合はイディオム度の弱い用例が半数を占めた.用例数は少ないが,FGとFFの結合もイディオム度の強い方に用例が偏在しているので,イディオム度が強いと言える.GGの結合は用例が多く,イディオム度も強いことは予想できたが,FGとFFのイディオム度の強さは予想に反した.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
平成23年度はPrins, A. A.(1952;French Influence in English Phrasing. Leiden:Universitaire Pers )の論文を再分析・再検討した.特にcomposite predicateと呼ばれる「軽動詞(do, give, have, make, take) + 動詞派生名詞」を含む「動詞+名詞」から成る慣用連語に焦点を合わせた. Prinsの発行年1952年から60年近く経過しているため,下記のコーパスを利用して,フランス語法を借用した「動詞+名詞」の慣用連語を検索し,Prinsの論文の不足を補い修正を施した. 平成24年度は英語のイディオム研究で知られるMinoji Akimoto (1983 ;Idiomaticity)の論文を再考し,Akimoto の分類に通時的指標を導入し,再分析した.特に「動詞+名詞」結合の慣用連語に焦点を合わせた.「ゲルマン語源動詞+ゲルマン語源名詞」の結合が一番用例が多く,他の結合と比べて結合度が強くなること,さらに,「フランス語源動詞+フランス語源名詞」の結合が一番用例が少なく結合度が弱くなることを想定し分析を進めた。そして慣用連語の新分類法(語源に基づく)を国内で初めて提案した.2年間順調に進展している.
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Strategy for Future Research Activity |
平成25年度は「動詞+名詞」結合(VN Phrase)を拡大して,前年度と同様の手法で,「動詞+名詞+前置詞(Verb + Noun + Preposition)[VNP Sequence]」の慣用連語に焦点を合わせ,Minoji Akimoto (1983 ;Idiomaticity, Shinozaki Shorin )の論文を再考し,Akimoto の分類に通時的指標を導入し,再分析する.そしてVN Phraseの分析結果と比較する.
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
約4万円の繰越金が発生したが,これは希望していた図書が絶版であったため入手できなかったためである.関連する図書に充当させたい.
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