2012 Fiscal Year Research-status Report
認知言語学の概念<事態把握>と日本語教育ー韓国語母語学習者を対象にー
Project/Area Number |
23520612
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
近藤 安月子 東京大学, 総合文化研究科, 教授 (90205550)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
姫野 伴子 明治大学, 国際日本学部, 教授 (00228751)
足立 さゆり 白百合女子大学, 文学部, 教授 (70307106)
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Keywords | 日本語教育 / 対照言語研究 / 事態把握 / 教科書分析 |
Research Abstract |
本研究は、韓国語母語の日本語学習者が産出する日本語に現れる韓国語母語の<事態把握>の傾向を明らかにすること、さらに、研究第一段階で明らかになった、中国語母語話者の事態把握の傾向と日本語母語話者のそれとを相対化することで、3言語の<事態把握>の傾向のタイポロジカルな記述を行うことを最終目標とする。本年度は、以下の研究活動を行った。 (1)平成23年度に実施した、日本在住の韓国語母語上級日本語学習者と日本語母語 話者を対象に行った言語調査(予備調査)の結果をデータベース化し、量的、質 的に分析し、韓国日本語学会で成果を発表した。また、同学会の学会誌に論文を 発表した。データ分析には、韓国における日本語教育の専門家の助言を得た。 (2)韓国の7大学(中央大学校、高麗大学校、ソウル女子大学校、三育大学校(以 上、ソウル市)、および翰林大学校、翰林聖心大学校、江原大学校(以上、春川 市)で日本語を学習している、韓国語母語初中級日本語学習者244名を対象に 言語調査(本調査)を実施し、その結果をデータベース化した。 (3)(2)の調査対象者のうち18名に、当該の言語調査に関するフォローアップイ ンタビューを実施し、韓国語母語初中級日本語学習者の日本語と母語に関する意 識に関して質的データを収集した。さらに、(2)で実施した調査の結果、韓国 語の影響が考えられる項目について、韓国語ではどのように表現されるかを探る ためのアンケート調査も実施した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
予備調査の結果の学会および学会誌による公表、および本調査の実施という、本年度 の計画を、ほぼ計画通りに進めることができた。
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Strategy for Future Research Activity |
本年度内に行う予定であった、3月に行った本調査のフォローアップインタビューの結果のデータベース化作業を平成25年度に会計処理する必要が生じたため、その金額を繰り越した。 平成25年度には、平成24年度実施の本調査の結果を量的、質的に分析し、その成果を学会で発表する。 また、本研究第一段階で行った日中対照言語調査の結果と、本科研の日韓対照言語調査結果を統合し、日中韓3言語の母語話者の<事態把握>の傾向の相対化に向けて、 データを整理し、分析を試みる。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
本調査の成果発表のための国内出張(360,000円)を計画している。 本調査に関して行ったフォローアップインタビューの結果の分析のための謝金(80,000円)、日中韓対照言語調査のデータベース化のための謝金(150,000円)、 複写費・郵送費など(50,000円)の支出を予定している。
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Research Products
(2 results)