2011 Fiscal Year Research-status Report
日本語母語話者と中国人日本語学習者の作文・独話・対話に見る接続詞使用の対照研究
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23520616
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Research Institution | Hitotsubashi University |
Principal Investigator |
石黒 圭 一橋大学, 国際教育センター, 准教授 (40313449)
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Project Period (FY) |
2011-04-28 – 2014-03-31
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Keywords | 接続詞 / ジャンル / コーパス / 日本語母語話者 / 中国語母語話者 / 日本語学習者 / で / 然后 |
Research Abstract |
2011年度は研究に必要な調査データの収集を行った。調査データは、浅い記憶の再生を調査するために見せた無声映画「岸辺のふたり」の内容を物語るデータと、深い記憶の再生を調査するために自分自身の印象に残った「旅行の体験」を物語るデータの2種に分かれる。 日本人学生の日本語データは、「岸辺のふたり」「旅行の体験」それぞれについて男子学生6組12名、女子学生6組12名を対象に調査したもので、作文データ24、独話データ24、対話データ12を収集した。 中国人学生の日本語データは、「岸辺のふたり」「旅行の体験」それぞれについて男子学生1組2名、女子学生9組18名を対象に調査したもので、作文データ20、独話データ20、対話データ10を収集した。ちなみに、男子学生1組2名、女子学生9組18名の内訳は、留学経験のない日本語学科3年(日本語学習歴2年)男子学生1組2名、女子学生3組6名、留学経験のない日本語学科4年(日本語学習歴3年)女子学生3組6名、留学経験のある日本語学科4年(日本語学習歴3年)女子学生3組6名である。 中国人学生の中国語データは、「岸辺のふたり」「旅行の体験」それぞれ男子学生2組4名、女子学生3組6名を対象に調査し、作文データ10、独話データ10、対話データ5を収集した。 分析は、日本人学生のものについて、接続詞、指示詞、感動詞という三つの観点からパイロット的に行い、2012年度以降、本格的に研究を進めるうえでの見通しを得た。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
2011年度の研究計画はおおむね順調に推移している。 2011年度末には、必要な資料自体の収集および文字化が一通り終わり、またパイロット的な分析にも着手した。その結果、2012年度以降、分析を本格的に行うための見通しを現時点で立てることができた。
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Strategy for Future Research Activity |
2011年度末に着手したパイロット的な分析を踏まえ、2012年度の前半には分析に必要な言語表現を一通り抽出しおえ、2012年度の後半からは本格的な分析に取りかかりたいと考えている。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
2012年度の研究費の使用は、収集したコーパスの分析、すなわち接続詞、指示詞、感動詞といったディスコースマーカーを抽出し、それらを種類別に整理し、その出現頻度を確定するための謝金に使うことを予定している。 なお、残額の17,847円は端数であるため、2012年度に執行する。
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