2012 Fiscal Year Research-status Report
日本語を母語としない子どもの語彙とコロケーションの知識に関する研究
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23520619
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Research Institution | Ochanomizu University |
Principal Investigator |
西川 朋美 お茶の水女子大学, 大学院人間文化創成科学研究科, 助教 (50456331)
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Keywords | 年少者日本語教育 / 語彙 / JSL / バイリンガル / 子ども |
Research Abstract |
初年度であるH23年度は,語彙力調査に向けて,調査対象語を選択する元となる語彙データベースの作成を行った。データベースに含まれる資料は,(1)工藤真由美(1999)『児童生徒に対する日本語教育のための基本語彙調査』,(2)樋口万喜子ほか(2011)『進学を目指す人のための教科につなげる学習語彙6000語』,(3)バトラー後藤裕子(2010)「小中学生のための日本語学習語リスト(試案)」の3種類のJSL語彙リスト,及び,(4)岩淵悦太郎・村石昭三編(1976)『幼児の用語・用例集』,(5)国立国語研究所(2009)『教育基本語彙の基本的研究:増補改訂版』の2種類の日本語母語話者の子どもに関する語彙リストである。 H24年度は,上のデータベースを元に,調査対象語を選択し,調査方法の検討,調査票の作成,日本語母語話者への調査の実施を行った。データベースからの単語選択基準は,(a)小学生や中高生を対象にした複数のJSLの子どものための語彙リストの共通語,(b)日本語母語話者の子どもが小学校入学前に習得している語,であり,その中から,(c)日本語母語話者の子ども間での個人差が少ないことが予想される動詞に限定し,(d)イラスト化しやすい具体的な動作・変化を伴う動詞を選択した。また,実際にJSLの子どもの指導に当たる複数の研究者の意見も反映させた。最終的には,多義語を中心とする和語動詞31語を調査対象語とした。調査票は,イラストを用いた記述問題70問を作成し(小学校低学年には,40問バージョンで実施),2013年3月には,日本語母語話者の小学生約800名(小1~6)に調査を実施した。この母語話者データを基準に,2014年度には,JSLの子どもを対象とした調査・分析を進める予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
2年目であるH24年度は,当初の計画通り,調査語対象語の選択,調査方法の検討,語彙テスト(調査票)の作成が完了し,日本語母語話者の子どもへの調査もほぼ完了している。
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Strategy for Future Research Activity |
既に実施済の日本語母語話者の子どもを対象とした調査結果について,分析を進める。H25年5月の日本語教育学会春季大会では,その分析結果を発表することが決まっており,その他の学会にも発表申込を済ませている。 さらに,H25年度は,JSLの子どもを対象とした語彙力調査を本格的に実施する予定である。日本語母語話者の子どものデータとの比較も含めて,JSLの子どもを対象とした調査の結果は,秋以降の学会・研究会で発表する予定である。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
H25年度も,研究協力者らへの謝金や旅費・交通費の支払いに,研究費の一部を充てる予定である。また,JSLの子どもへの調査実施に当たって,調査票の印刷,採点・データ入力などの諸経費が必要となる。
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Research Products
(1 results)