2013 Fiscal Year Research-status Report
日本語を母語としない子どもの語彙とコロケーションの知識に関する研究
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23520619
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Research Institution | Ochanomizu University |
Principal Investigator |
西川 朋美 お茶の水女子大学, 大学院人間文化創成科学研究科, 助教 (50456331)
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Keywords | 年少者日本語教育 / 語彙 / JSL / バイリンガル / 子ども |
Research Abstract |
初年度であるH23年度は,語彙力調査に向けて,調査対象語を選択する元となる語彙データベースの作成を行った。H24年度は,そのデータベースを元に,調査票を作成し,小学校2校において日本語モノリンガルの小学生約800名を対象に,調査を実施した。 3年目となったH25年度は,JSLの子どもが多く在籍する小学校2校での全校調査(モノリンガル・JSLの子どもの両方が調査対象)に加え,日本各地の小学校の国際教室や地域の学習支援教室などからの協力を得た結果,最終的には,前年度の調査も含めて,モノリンガルの子ども約1400名(小1~中1),JSLの子ども約250名(小1~高3)分の調査データを収集した。 データ収集後,まずは基準となるモノリンガルの子どもの調査結果を分析し,8月にはCanadian Association for Japanese Language Education, Annual Conference 2013においてポスター発表を行った。次にモノリンガルの子どもの分析結果を踏まえて,JSLの子どもの調査結果の分析を行い,12月にはお茶の水女子大学日本言語文化学研究会の招待講演の一部として,分析の経過報告を行った。H25年度末には,分析の中心となる量的分析は,ほぼ完了し,現在は,より詳細な質的分析を行う段階に入っている。 H26年度は,既に発表が確定している日本語教育学会春季大会をはじめ,調査結果の学会発表・論文投稿を進めていく予定である。また,今回の調査結果を踏まえて,JSLの子どもを対象にした日本語教材の開発についても考えていきたい。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初の予定通り,小学校や学習支援教室において,モノリンガル及びJSLの子どもを対象とした語彙調査を実施することが出来た。結果の分析も順調に進んでいる。
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Strategy for Future Research Activity |
H26年度は,JSLの子どものデータについて詳細分析を進める。H26年6月の日本語教育学会春季大会では,その結果の一部を発表することが確定している。その他の学会への発表申込み,及び,ジャーナルへの論文投稿準備も進めている最中である。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
パソコン等,調査・分析に必要な物品購入が最低限に抑えられたため。 必要な物品購入,また,H26年度はより多くの学会での発表を計画しているため,その旅費にあてる。
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Research Products
(6 results)