2013 Fiscal Year Annual Research Report
英語による英語授業における学習スタイルの影響と変容
Project/Area Number |
23520654
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
河合 靖 北海道大学, メディア・コミュニケーション研究院, 教授 (60271699)
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Keywords | 学習スタイル / 内向性・外向性 / 英語学習 / スピーキング / 直接教授法 / 適応 |
Research Abstract |
前年度に開発した英語による英語授業の文脈で学習者の内向的傾向と外向的傾向を識別する尺度と授業活動の種目別情意反応をたずねる質問紙を用いて、大学生58人を対象にデータ収集した。このうち、履修とりやめ、欠席などの理由により11人のデータを取り除き、残りの47人分のデータを分析に使用した。学習活動への嗜好性と性格的傾向との相関、授業前後での学習活動への嗜好性および性格的傾向の変化、学習活動の種目別情意反応の変化を見た。Curry (1983)のオニオンモデルにもとづいて、授業の前後では性格的傾向は変化しないが、学習活動への嗜好性や種目別情意反応は変化する、つまり学習者の適応が見られると予想した。分析の結果、性格的傾向と学習活動への嗜好性との間には授業前においても授業後においても相関はみられなかった。授業前後の比較では、性格的傾向は比較的安定した要因であるが、その違いに関わらず学習活動の嗜好性や種目別情意反応では適応を示唆する方向への変化傾向が見られた。しかし、t検定では有意な結果を示さず、効果量d値もわずかであった。以上について、全国英語教育学会北海道研究大会(2013年8月10・11日、北星学園大学)で発表した。当初の計画では、参加者に対するインタビューによるデータの質的分析を最終の研究に含めていたが、データを取る予定の選択科目の履修者が3名あるいは5名と少なかったので、そのなかから適切なインタビュー対象者を選別するのは困難と判断してこの部分に関する計画を変更した。
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Research Products
(1 results)