2013 Fiscal Year Research-status Report
プレ・アカデミック英語コーパスの構築と「学習英語」の有用動詞コロケーションの特定
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23520655
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
高見 敏子 北海道大学, メディア・コミュニケーション研究院, 准教授 (60333639)
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Keywords | プレ・アカデミック英語 / コーパス / 動詞 / コロケーション |
Research Abstract |
本研究の目的は、大学で求められている学術的な英語と大学入学前までの日本の学校教育で扱われている英語とのギャップの橋渡しとなるような英語表現に関する知見を得て、その学習に役立つオンライン教材を開発することである。 3年目となる平成25年度は過去2年間構築してきた「プレ・アカデミック英語コーパス」をより充実したものにするため、英語圏のビデオ教材のコーパスの追加作業を中心に行った。具体的にはアメリカの小学生用の科学ビデオ58タイトルと一般視聴者向けの科学や歴史のビデオ13タイトルをテキスト化した後、必要な編集を施した。 コーパスの追加に加えて、昨年度スキャン画像からテキスト化した科学教材についてはOCRソフトによる誤字が少なからずあり、別の語としては正しい綴りになっているケースもあったため、スペルチェッカーのみに頼らず本文を読み通して修正するという作業を行った。 さらに、作成した科学教材コーパスの一部については、品詞タグ付語彙頻度表を作成し、頻度の高い動詞項目から上位473項目(同じ語の異なる語形を分けて数えている)のそれぞれを含む文を検索し、検索結果から一文単位のデータに編集した。このようにして得たデータを最終年度に動詞のコロケーションを選定するために用いる予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初の計画どおり、多数の英語圏の教育用の図書およびビデオ教材をコーパス化することができており、最終年度の計画実施に必要な英語表現の検索を行うことができる状態になっている。
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Strategy for Future Research Activity |
最終年度となる平成26年度は当初の計画どおり、これまで構築してきた「プレ・アカデミック英語コーパス」から、特に日本の大学生に有用と思われる英語表現を選定し、ウェブ教材化を行う計画である。英語表現選定のもととなる各種の基礎データの作成や、検索結果の編集作業などについては作業補助を依頼する。また、ウェブシステムの開発に関しては、広く手軽に利用できる英語学習サイトにすることができるよう、詳細な仕様を策定した後、専門業者に依頼する予定である。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
本研究では最終年度にWeb上で利用できる学習教材を作成する予定であるが、必要なWebシステムを業者に依頼して作成するためにはまとまった額の予算が必要であることから、詳細な仕様を策定できる次年度の配分と合わせて支出することにした。 次年度使用額の一部(\65,151)は、平成26年3月の作業支援員への謝金で、支払時期が次年度となったものでである。残りの次年度使用額については、理由欄に記述したとおり、次年度の配分予算と合わせて学習教材用Webシステム開発に充当する予定である。
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