2012 Fiscal Year Research-status Report
日本のドイツ語教育におけるクラスルーム言語の使用と機能
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23520675
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
HARTING AXEL 広島大学, 学内共同利用施設等, 准教授 (80403509)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岩崎 克己 広島大学, 学内共同利用施設等, 教授 (70232650)
吉満 たか子 広島大学, 学内共同利用施設等, 准教授 (20403511)
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Keywords | 授業法 / カリキュラム論 / ドイツ語教育 |
Research Abstract |
初年度の科研プロジェクトでは、1年生のドイツ語学習者グループに対して使用した目標言語を分析した。2年度のプロジェクトではこの時のデータ収集に基づき、2年生と3年生のドイツ語授業で自分自身が使用した目標言語を調査した。主な研究活動として、授業の音声データのトランスクリプションとその分析、及び調査対象クラスの学生に対して行ったアンケート結果の分析を行った。 調査の結果、以下の事が明らかとなった。1年生の学習者グループでは、私が授業で使用した目標言語の45パーセントの割合を占める、目標言語のプレゼンテーション、習熟度をチェックするための問いかけ、訂正を除き、授業中の指導は基本的に日本語で行われていた。それに対し、2年生の学習グループでは、目標言語の使用が約70パーセントに増加しており、スピーチアクト、コメント、要求、説明の大半はドイツ語で行われていた。3年生の学習グループでは、授業中の指導の約90パーセントが目標言語で行われており、L1は難しい内容の解説、重要なインフォメーションの案内、学習者の動機づけのために使用されていた。また、学習者へのアンケートから次のことが明らかとなった。1年生の学習者は授業がほぼ日本語で行われることを望んでいるのに対し、2年生、3年生の学習者はクラスルーム言語として目標言語が使用されることが望ましいと考えていた。 以上の詳細な調査結果を、2012年5月19日に上智大学で開催された日本独文学会春季研究発表会、および2012年10月14日に浜松で開催された第38回国際JALT研究発表会で報告した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初の計画通り研究が進んだ。
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Strategy for Future Research Activity |
他大学の先生と生徒にクラスルーム言語についてのアンケートを行いたい。そのアンケートを質的・量的から分析する。 そして、その結果をジャーナルに出版する。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
IDT(国際的なドイツ語の先生の学会)で、3年間の調査結果を発表する。 また、アンケートの分析のための雇用に使用する予定である。
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Research Products
(8 results)