2013 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
23520679
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Research Institution | Kumamoto University |
Principal Investigator |
島谷 浩 熊本大学, 教育学部, 教授 (10258337)
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Keywords | 英語外部テスト / 単位認定 / 波及効果 |
Research Abstract |
① 英語履修を免除された学生に対してのアンケート調査結果の分析 外部テストを利用した単位認定を受けて英語履修を免除された学生に対するアンケート結果から,次のような結果を得た:1) 認定を受けた 77%が肯定的, 9%が否定的であった. 2) 単位認定後に51%の学生は自主的な英語学習を継続した. 3) 受講免除で生じた時間を活用できたと79%が回答したが, 英語力向上とは直接関係のない形だった.4) 上級レベルの授業履修を33%が希望した.「英会話, ディベート, アカデミック・ライティング」などの希望が多く, 表現能力の向上が望まれていた. 外部テストを利用した単位認定の問題点として次の点が挙げられた。1) 外部テストで測定されていない能力(会話能力など)までも認定される. 2) 認定された科目の代替科目を望む学生がいた.3) 高校までの学習で得た知識で, 大学の講義を受けなくてすむ制度への疑問が投げかけられた. ② 間接テストと直接テストの測定結果の分析 単位認定に利用されている外部テストのほとんどは, 間接テストである.直接テストで測定された大学生の表現能力と間接的に測定された英語力の関係を分析した.被験者は,大学2年生40名で,利用した外部テストは, 国際英検G-TELPのライティング・テスト(GWT)とTOEIC Bridge 問題集テスト, 熊本大学語彙サイズ判定テストである, 直接テストであるGWTで測定された表現能力と間接テストであるTOEIC Bridgeや語彙サイズ判定テストで測定された受容語彙力との間の相関は非常に低いことがわかった(表現語彙と語彙サイズの相関 0.27, 表現文法と語彙サイズの相関 0.06, TOEIC Bridge の聴解と表現文法の相関 0.365, 聴解と表現語彙の相関 0.144,).
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