2012 Fiscal Year Research-status Report
解放前後時期の朝鮮宣教師のための朝鮮語教育に関する実証的研究
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23520688
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Research Institution | The University of Shimane |
Principal Investigator |
呉 大煥 島根県立大学, 総合政策学部, 准教授 (20340218)
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Keywords | 近代韓国語教育 / 基督教宣教師による韓国語教育 / 戦後の韓国における韓国語教育 / 1960年以前の宣教文書 / 国際情報交換 / アメリカのアーカイブ |
Research Abstract |
近代韓国語教育の形成過程を明らかにすることを目標とする本研究の2年目の目標は、主に①収集した資料の分析と②アメリカの宣教師アーカイブに所蔵されている資料の収集や内容分析を行うことであった。 その結果、国際学術大会の学会での報告を2回、国内学会での報告1回、国際ジャーナルでの論文発表を2回(現在1件は審査中)することができた。 平成24年6月29日の「韓国文法教育学会」の国際学術大会で「1925年判 Korean for Beginnersに関する考察(原文韓国語)」という題で研究報告を行い、平成25年2月1日の「韓国言語文化教育学会」の国際学術大会では「基督教宣教師のための韓国語教育機関 Korean Language School 1949-1958」という研究成果の報告をした。 平成24年9月11日ー9月27日の間は、アメリカのドリュー大学とフィラデルフィアのPresbyterian Historic Societyのアーカイブを訪れ、宣教師の宣教文書を調査し、関連資料の一部を収集することができた(時間の制約があったため、マイクロフィルムの資料の確認はできなかったのである)。さらに、この資料調査により、韓国の初めての近代韓国語教育機関である「延世大学校韓国語学堂」の設立との関連性を明確に明示した文書の収集ができたので、韓国語教育史の新たな記録を明かすことができた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
平成24年度の研究により、最初の近代韓国語教育機関である「延世大学校韓国語学堂」との関連性を証明する資料の確報ができたので、研究目標である「近代韓国語教育の形成過程」を記述できるようになった。また、宣教師による宣教師のための韓国語教育機関の教育資料も多数収集したので、その教育内容と教育法についても明らかにすることができるようになった。 上記の2点だけではなく、現在、収集した資料の教育内容等について、分析作業が行われているので、今までの研究は概ね進展していると判断する。
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Strategy for Future Research Activity |
今後、収集した資料の整理や内容分析を行い、学会報告と論文発表を行う予定である。特に、1920年代のLanguage Schoolという教育機関で使用された教材の分析や韓国解放後1950年代のKorean Language Schoolの教材を分析し、教育内容の比較対照を通じて植民地であった時期と独立国家となった時期の教育内容の変化有無、またそのような変化があるならその理由についても探求する予定である。 その他、昨年度行った元宣教師達を対象とする設問調査を再度行い、解放後の宣教師のための韓国語教育の変貌状況も確認する予定である。 また、今年度中は海外の研究協力者との会議(シンポジウムになる可能性もあるが)を浜田市の島根県立大学で行う予定である。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
該当なし
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