2013 Fiscal Year Annual Research Report
英語多読長期継続の質的・量的研究ー読了語数の観点から
Project/Area Number |
23520695
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Research Institution | St.Margaret's Junior College |
Principal Investigator |
神田 みなみ 立教女学院短期大学, 現代コミュニケーション学科, 教授 (20327125)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高瀬 敦子 近畿大学, 法学部, 講師 (60454633)
西澤 一 豊田工業高等専門学校, 電気・電子システム工学科, 教授 (40249800)
黛 道子 順天堂大学, 医療看護学部, 准教授 (30331391)
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Keywords | 英語教育 / 多読 / リーディング / グレイディッドリーダー / TOEIC |
Research Abstract |
本研究は、英語多読を1年あるいは複数年にわたり長期継続する、高等教育機関(高専、短大、大学)における英語学習者を調査対象者として、読了語数と成果との関係を分析することを目的とする。2012年度までの調査では、多読継続期間1年以内と2年以上を主に比較してきた。 最終年度では、これまでの研究調査の分析を取りまとめ、英語読了語数の観点から主に比較分析を試みた。具体的には、英語多読継続期間が1年以上の10万語、30万語、そして継続期間が3年以上の100万語以上の英語多読プログラムを比較し、情意面、学習意欲、TOEIC等の英語力テストの肯定的成果がどれくらいあるかを調査・検討した。 英語読了語数が10万語までの場合、情意面や学習意欲には一定の効果は見られたが、英語力テストへの成果は個人差が大きいという結果であった。英語力テストへの効果は30万語程度の読了が必要であることが推測され、TOEIC等の英語力テストに大きな成果が出るのは100万語以上であることも示された。 高等教育機関における英語多読授業や多読を取り入れた英語プログラムへの示唆としては、1年以内の英語多読でまずは学習意欲の向上を目指し、2年目以降の多読継続につなげることが重要である。また、英語多読の長期継続を困難とする指導上の要因としては、初期の段階での多読用教材のレベル選択の不適切さが指摘されており、その点でも調査を進めた。 これらの成果の一部は、本研究の研究分担者(西澤、黛)と研究協力者(高瀬)とともに、一般英語学習雑誌の共同執筆記事に反映し、学会発表、研究論文にまとめることができた。
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