2013 Fiscal Year Annual Research Report
発信/交流型英語活動を軸とするICT活用授業の実践モデルの構築
Project/Area Number |
23520696
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Research Institution | Chiba University of Commerce |
Principal Investigator |
山内 真理 千葉商科大学, 商経学部, 准教授 (40411863)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
スタウト マイケル 筑波大学, 人文社会科学研究科(系), 准教授 (80600171)
橋本 隆子 千葉商科大学, 商経学部, 准教授 (80551697)
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Keywords | e-ラーニング / Moodle / ブログ / 動機づけ / アウトプット分析 |
Research Abstract |
非英語専攻大学生向けにICTを活用した発信/交流型英語活動を実施する際、克服すべき課題として①英語力不足・英語学習、②使用動機の欠如、③発信・交流活動への抵抗感・不安感、④コンピューター使用経験不足、⑤授業環境でのICT準備度の低さが想定された。①②③に関しては以下が確認された:(a)CEFRレベルB1以下の学習者でも、自分の伝えたいことを表現し、情報交換のために英語を使う活動が学習意欲向上に寄与する。初歩レベルの学習者(A0, A1)の場合は定着をはかる授業内発信活動を重視し、初中級レベルの学習者(A2, B1)の場合は受信力と発信力とのギャップに配慮することが重要である。(b)英語使用動機・交流活動への関心は想定以上に高く、授業内外でのコミュニケーション活動が英語使用に対する気後れや内気さの克服に役立つ。(c)同期型コミュニケーション、プロジェクト型交流は動機づけ効果が高いものの、内気さ・言語不安などの個人要因による差も大きい。また、④⑤については、(d)スマートデバイスの普及により留意事項が大きく変化し、授業内外の活動を連携させるため、クロスプラットフォームなアプリケーションの選定と学生の複数端末利用(端末が変わると同じ活動を行うのが困難になる者がいる)への配慮が重要になっている。②③④に関しては、(e)発信・交流活動の初期はツールの使い勝手が、それ以降では経験の内容が、動機づけを左右することが確認された。 なお、(e)初中級レベルの学習者に対しては、発信に対する訂正フィードバックとしての文法指導の効果が高い。これを効率よく組み込むためには、インタラクションの自由度は下がるが、ブログやMoodleを用いた「課題」としての発信活動が適している。研究期間後半では、ブログ投稿のライティング分析を支援するツールを開発し、このデータを基に発信活動を助ける練習問題の整備を行った。
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