2012 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
23520697
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Research Institution | Chiba University of Commerce |
Principal Investigator |
箕原 辰夫 千葉商科大学, 政策情報学部, 教授 (90279802)
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Keywords | 国際研究者交流 / シンガポール / インド / タミル語 / 辞書 / アプリケーション / タブレット / ドラヴィダ諸語 |
Research Abstract |
平成24年度は、当初の計画通り、シンガポールに赴き、タミル語の話者にタミル語の単語を発音してもらい、それを録音におさめることができた。具体的には、8月末にシンガポールにて、国立シンガポール大学のタミル語教育を専門とするSUBRAMANIAN THINNAPPAN教授にお会いし、若手の女性のタミル語の話者を紹介してもらった。女性の話者を選んだのは、計画書に記載した通り、言葉の聞き取りやすさを考慮してのことである。その次の日より数日掛けて、THINNAPPAN教授が紹介してくれた3人の女性の話者が滞在先のホテルを訪れ、ホテルの部屋で録音を行なった。3人の話者を通して、基本的な単語3,000語を録音することができた。また、この単語の録音の際に、参照として用いた資料(和光大学のオープンカレッジの非常勤講師で、『タミル語入門』の著者の一人である袋井由布子氏の『旅さし会話帳76・タミル語』の辞書部分)において、いくつかの綴りミスがあることが話者から指摘があった。 録音後の作業としては、このタミル語の録音を、1つ1つの単語ファイルに分割することと、それを含めた形でタブレット(iPad, Android)用のアプリケーションを作成することを行なっている。このアプリケーション作成のために、Appcelarator社のTitanium Mobileという開発環境を利用して、クロスでの開発を行なっている。この開発環境では、1つのアプリケーションを開発すれば、それをiPad、Androidの両者で稼働させることが可能となっている。開発が完了したときに、AppStore, Google Playの配布環境に申請し、配布告知を行なう予定でいる。また、Webでの公開を先行させる予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
録音は、非常に幸運な形で順調に行なうことができた。アプリケーション開発がやや遅れている。それに伴い、研究成果の論文としての発表が時間に間に合わず、当該年度中にできなかったため。今年度前半ぐらいまでに開発を完了させ、大学の紀要に発表する予定でいる。
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Strategy for Future Research Activity |
今年度は、最終年度で、この年度の早いうちに現在作成しているタミル語のアプリケーションから、公開し配布を行なう予定でいる。また、ドラヴィダ語の残されたカンナダ語、マラヤーラム語、テルグ語の話者を求め、録音をするために、南インドに渡航する予定でいる。また、基本語彙の見直しを行ない、タミル語についても、南インドにおいて録音を行なう予定である。これで、シンガポールでのタミル語と南インドにおけるタミル語の発音の違いについても比較検討してみる。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
南インドのタミル、カンナダ、マラヤーラム、テルグの話者から、単語や音節、および簡単な文章についての発音をしてもらい、それを録音する。そのための渡航費用、支払い報酬などが含まれる。渡航は2回程度予定している。これは、南インドの地域が広大なため、一度に収録できる言語が2つ程度と予測されるためである。また、開発環境についてのライセンス料や、コンピュータの機器、周辺機器、メディア代などが含まれている。
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Research Products
(2 results)