2013 Fiscal Year Annual Research Report
バイリンガリズムを基盤とする言語教育の研究―CALPの育成をめざして
Project/Area Number |
23520699
|
Research Institution | Kitasato University |
Principal Investigator |
平井 清子 北里大学, 一般教育部, 教授 (60306652)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岡 秀夫 目白大学, 外国語学部, 教授 (90091389)
鈴木 広子 東海大学, 教育研究所, 教授 (50191789)
河野 円 明治大学, 総合数理学部, 教授 (20328925)
臼井 芳子 獨協大学, 国際教養学部, 准教授 (40296794)
|
Keywords | CALP / 思考力 / バイリンガリズム / 英語教科書 / CLIL / CBI / アンダーソンのタキソノミー |
Research Abstract |
25年度は文献研究としてはCBI,CLILや国際バカロレアに関する論文や著書を調べ、それらのカリキュラムについて情報収集を行った。また理論研究の一つとして、CALPの概念を、日本の英語教育環境および現状から捉え直してみた。グローバル社会のコミュニケーション・ツールとしてリンガ・フランカ化した英語の言語力と、BICS/CALPの発達という観点から、言語知識と実践という2要素を軸に日本人の第二言語の発達過程を考察した。 実践研究としては、主に日本国内の中等教育(主に中学校)における思考力育成の実態という観点から中学校英語教科書6シリーズをアンダーソンのタキソノミーを用いて分析し、その結果をJACET全国大会のシンポジウムにて発表した。次の段階として、実際に中学校を訪問し授業観察および教員へのインタビュー調査を実施し、分析をした。また、担当の先生方と意見交換会を行い、思考力を伴う言語教育の現場の実態と問題点が明瞭になった。 その他、女児を対象に3歳までの言語の発達を実地に調査し、特にバイリンガルの側面に注目し、いくつかの興味深い認知の発達との関連性を指摘した。また、大学入学試験問題が問う理解の深さを分析し、CALPとの関連で議論した。 海外実態調査としては、思考力を育成するCBI の授業観察を目的に、2014年 3月4日~6日まで、台北市内の公立高校3校を訪問し、教員への質問紙調査と面接調査を行った。これまでの研究してきた3社の教科書でどのような授業を実際に行っているかを観察し、教員の方々と面談をすることはその成功例を分析する意味で有益であった。また、長らく台湾の英語教育改革に携わり、英語教科書作成の主著者である先生方にお目にかかり、これまでの研究での質問をさせていただくことで、思考力を育成する英語の授業を日本で実践するための示唆を得た。 23年度から25年度の研究成果を報告書としてまとめた。
|
Research Products
(12 results)