2013 Fiscal Year Research-status Report
習得基準と自律学習の観点に立脚した非専攻課程ロシア語教育文法とプロファイルの構築
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23520714
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Research Institution | Kanagawa University |
Principal Investigator |
堤 正典 神奈川大学, 外国語学部, 教授 (80281450)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小林 潔 神奈川大学, 外国語学部, その他 (20350374)
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Keywords | ロシア語教育 / 教育文法 / 自立学習 / プロファイル / 習得基準 / CEFR / 国際研究者交流 / ロシア |
Research Abstract |
研究課題3年目として、引き続き非専攻課程ロシア語教育における習得基準の再検討を行い、特に本研究の中心課題である教育文法の見直しのために、国内外の文献資料の調査も引き続き行うとともに、論点をしぼりつつ検討を行った。ロシア語教育でも、ロシア連邦教育科学省認定のロシア語検定試験(ТРКИ)にも見られるように、コミュニカティヴな能力の重視がなされており、本課題でも、特に、コミュニケーションのための文法という視点に大きな注意を払うべきと考えている。 また、プロファイル構築のため、表現・文法・文型の整理、および、これらの情報のデータベース化作業を引き続き行った。 表現・文法・文型の他に、語学学習の背景知識となるレアリアも本研究の検討課題としているが、レアリアについては語彙・表現に関わると同時に、語学学習・教授とは独立して提示し、学習者に伝えられるものでもある。この点に関してはこれまでの非専攻課程習 得基準を見直しつつ、プロファイルへの効果的な組み入れを引き続き考察中である。ロシア語学習におけるレアリアは「ロシアに親しむ」「ロシアを知る」「ロシアを体験する」等の観点から分析が可能であり、まず、このうちの「ロシアを体験する」について学生の留学(語学研修)や旅行の実態を踏まえて検討する必要があり、実態の調査を引き続き行っている。 2012年度に行うことができなかったロシアでの調査・資料収集を実施することができた。国立アストラハン大学では、日本人向けのロシア語の短期語学研修の視察を行い、専門家(研究協力者)との意見交換もできた。モスクワでも専門家(研究協力者)との面談により情報収集を行い、また資料収集を行うことができた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
中間的な成果の取りまとめが遅れてしまっているため、当初の計画で予定していた学会等での発表ができなかった。したがって、専門家に意見をもらうことも小規模にしか行えておらず、そのフィードバックを課題に反映させることもいくつかの部分にとどまっている。
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Strategy for Future Research Activity |
2014年度は、研究の取りまとめを行うわけだが、まず神奈川大学で開催が予定されている語学教育におけるレアリアをテーマとするシンポジウムで、レアリアについて報告を行い、教育文法とプロファイルについても学会・研究会での発表、あるいは、報告書の形で成果を報告する。 また、まとめを行い、成果を発表していくと同時に、設備備品と消耗品の補てんにより研究環境の充実をはかり、精力的に国内外の専門家との意見交換を行うことと、資料の収集に引き続き務める。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
2013年度発行の報告書の支払いが次年度に繰り越されてしまったため、未使用金額として残った。また、2013年度はアルバイト等の人件費を使用する必要が生じなかったことも未使用額の原因となっている。 未払い分の報告書出版経費を支出しなければならない。また、必要な国内外の旅費、図書費、設備備品、消耗品、アルバイト代や謝金の人件費、印刷費に使用する予定である。
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Research Products
(2 results)