2011 Fiscal Year Research-status Report
二次元コードを使用した音声英語教育の改善と視覚障害者教育への応用に関する研究
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23520726
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Research Institution | Tezukayama Gakuin University |
Principal Investigator |
南 比佐夫 帝塚山学院大学, リベラルアーツ学部, 教授 (50157567)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
馬場 景子 日本福祉大学, その他部局等, 非常勤講師 (80424943)
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Project Period (FY) |
2011-04-28 – 2014-03-31
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Keywords | 二次元コード / 教育工学 / 教材開発 |
Research Abstract |
平成23年度には二次元コードを利用した情報保障の試みとして、動物模型を用いた実証研究を行った。12種類の動物模型のそれぞれについて10箇所ほどの体の部位の解説文を英語と日本語で作成した。解説文を読み上げたものを音声ファイルにしてSDカードに記録した。体の各部位に音声解説に対応するように二次元コードを貼りつけた。SDカードを装着した二次元コード読み取り機を動物模型の各箇所の二次元コードの場所に当てれば、それに対応する音声が読み取り機のスピーカーから聞こえてくるように細工した。 二次元コードを用いた動物模型の音声解説についての実地検証を平成23年11月に大阪府立視覚支援学校の協力を得て行った。実際に視覚障害学生のクラスに参加させてもらい、指導教員の許可を得て、視覚障害学生のうち特に全盲の学生が動物模型に貼り付けた二次元コードの読み取りをどのように行うかを観察し、ビデオ映像として記録した。また、平成24年2月には宮崎県立明星視覚支援学校の協力を得て同様の実証調査を行った。その上で、協力してくれた視覚障害学生に対し、二次元コードを貼った動物模型の完成度と二次元コード読み取り機の使用感についてアンケート調査を実施した。 以上の実地検証の結果を踏まえて、平成24年2月には日本福祉大学で開催された二次元コード研究会主催シンポジウム「命をつなぐ・知識をつなぐ・言葉をつなぐ音声ペンー音声ペンの有効性と汎用性」で発表を行った。また、平成24年3月には日本英語音声学会中部支部大会(名古屋)において「二次元コードを利用した情報保障の試み」という題で発表を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
初年度には動物模型を用いた二次元コード読み取り機の使用に関する実証研究を行ったが、二次元コードを貼った動物模型の完成度が高かったことと、実証研究への協力を依頼した視覚支援学校の受け入れ態勢がよく、おおむね当初の目標が達成された。
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Strategy for Future Research Activity |
今後の研究の推進方策として、立体の動物模型で試した二次元コードによる情報提供を文字と点字、さらには凸図と音声を組み合わせた印刷物へと発展させる計画である。また、動物模型と印刷物とを連携させた情報保障の形態について研究する予定である。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
次年度の研究費は、文字・点字・凸図・音声を組み合わせた印刷物の作成と改良型の立体模型の制作に、また、視覚支援学校におけるそれらの使用に関する実地検証と調査結果の学会発表等に使用する予定である。
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Research Products
(2 results)