2011 Fiscal Year Research-status Report
外国語学習者の動機づけを高める実践―協同学習を用いて―
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23520763
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Research Institution | Keisen University |
Principal Investigator |
阿川 敏恵 恵泉女学園大学, 人文学部, 助教 (90409805)
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Project Period (FY) |
2011-04-28 – 2014-03-31
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Keywords | 英語教育 / 動機づけ / 自己決定理論 / 協働・協同学習 |
Research Abstract |
23年度の研究成果は、1)協働・協同学習の定義づけ、2)教育介入に使用するシラバスの準備、3)統計手法の検討、4)パイロット・スタディーの発表に大別できる。以下にこれら4点について述べる:1) 教育学、教育心理学、外国語教育学の分野における、協働・協同効学習の先行研究を読み進めて、協働学習と協同学習の相違点、共通点を整理し、協働・協同学習(cooperative/collaborative learning)それぞれの定義づけをおこなった。今後の研究を進めるにあたり、基本的ながら重要な地固めをおこなうことができた(論文投稿中)。2) self-determination theory(SDT)の枠組みの中での協働・協同学習の実施することから、SDT, 協働・協同学習が理論的に噛み合っていることを示すための考察を進めた。23年度末までに理論的整合性の確認、整理を終え、24年度前半には、協働・協同学習をSDTの枠組みの中で使用したシラバス提示を行う予定である。3) 24年度ならびに25年度のデータ収集、データ分析に備えて、統計手法(SEM)についての文献を読み進め、具体的な手法についての検討を重ねた。4) パイロット・スタディーの成果をまとめた論文を、全国語学教育学会(JALT)の学会誌(The Language Teacher)に掲載することができた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
当初計画していた研究デザインを一部見直したことから、計画よりもやや遅れている。大きな変更点は、対照群を設けることにしたことである。この変更により、より明確で示唆に富んだ研究結果を期待できると確信している。
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Strategy for Future Research Activity |
今後は以下の要領で研究を推進していく計画である。24年度前半--協働・協同学習をSDTの枠組みの中で使用したシラバスの提示24年度後半ならびに25年度前半--教育介入の実施とデータ収集25年度夏~--データ分析と結果の提示、考察 24年度前半に実施を計画している、協働・協同学習をSDTの枠組みの中で使用したシラバスの提示は、本来23年度中に行う予定であった。前述したように研究デザインを一部見直したことにより、全体の計画進捗に予定以上の時間を要した結果、シラバスの提示が次年度に繰り越されることになった。そのため、これに係る研究費の一部が「次年度使用額」として繰り越されている。24年度前半(6月)に開催される学会で、SDTと協働・協同学習の理論的整合性を示したうえで、学習者の動機づけを高めると考えられる協働・協同的シラバスの発表(提示、提案)を行う予定である。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
24年度の計画は以下のとおりである。24年度前半--協働・協同学習をSDTの枠組みの中で使用したシラバスの提示24年度後半--教育介入の実施とデータ収集24年度前半に実施を計画している、協働・協同学習をSDTの枠組みの中で使用したシラバス提示は、本来23年度中に行う予定であった。この計画が次年度に繰り越されたため、これに係る研究費の一部が「次年度使用額」として繰り越されている。24年度前半(6月)に開催される学会で、SDTと協同学習の理論的整合性と、それに基づくシラバスの発表(提示、提案)を行う予定である。
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