2013 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
23520769
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Research Institution | Kyoto Sangyo University |
Principal Investigator |
植松 茂男 京都産業大学, 文化学部, 教授 (40288965)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
ヒューバート ラッセル 京都産業大学, 文化学部, 准教授 (90411016)
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Keywords | 早期英語教育 / 小学校英語活動 / 長期的効果 / 量的研究 / 質的研究 |
Research Abstract |
本研究は2007年-2010年の科研費研究の継続調査として,2011年-2013年の学術研究助成基金助成金により前研究と同一の学校,同一のテスト・アンケートを用いて実施した。今回,2012年度調査(2013年3月実施)の中学1年生(開始学年が小学校1年生,総履修時間130時間:以下同)の結果では,2011年度調査(2年生,120時間)ほどではないが,前調査2009年度(4年生,90時間)に比べて,語彙・文法,リーディング,リスニングテストのスコアが全面的に低く,中学2年生で実施したインタビューテストの結果も2009年度に及ばなかった。この結果は,中間報告結果(植松, 2013)を再確認するもので,小学校英語活動開始学年(年齢)が早まっても,本調査小学校のように年間10時間や20時間でなく,年間200時間を超える(週3回)ような十分な履修時間数が確保されなければ,その効果は中学(特に1年生)時点でのスキル習得に優位な結果として現れないということである。2013年度は,小学校1年生開始の2012年度の結果を中学1年生に関して,性別,出身小学校別,学校外英語学習の有無等についても下位分析し,語彙・文法,リーディング,リスニングテストのスコアとの関係分析を試みた。いずれの要因に関しても英語テスト結果に統計的有意差が検出され,特に「学校外英語学習」(英会話学校・塾等)の有無については,開始時期が早い者ほど語彙・文法,リーディング,リスニングテストのスコアが高くなり,その頻度も週2回までは多い者ほど同上スコアが高くなることがわかった。また,性別比較ではリスニングテストのスコアで女子が男子を上回った。 また質的研究面の生徒インタビューでは,「良かった・楽しかった」と答える者が多い反面,「よく覚えていない」と回答する者も多く,年間10時間,20時間程度では具体的な記憶に残らないと思われる。
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Research Products
(8 results)