2014 Fiscal Year Research-status Report
近代日仏間生糸・絹織物貿易史の研究-リヨン絹織物業組合の原史料を中心に-
Project/Area Number |
23520822
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Research Institution | Takasaki City University of Economics |
Principal Investigator |
富澤 一弘 高崎経済大学, 経済学部, 教授 (90265455)
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Project Period (FY) |
2011-04-28 – 2016-03-31
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Keywords | 近代日仏生糸・絹織物貿易 / 明治期シルク貿易史 / 大正期シルク貿易史 / 昭和前期シルク貿易史 / 日本蚕糸業史 / フランス蚕糸業史 / フランス養蚕業史 / フランス絹織物業史 |
Outline of Annual Research Achievements |
科学研究費補助金(基盤研究C 平成23‐27年度「近代日仏間生糸・絹織物貿易史の研究ーリヨン絹織物業組合の原史料を中心にー」)によるフランス国立図書館・フランソワ・ミッテラン館(パリ市)の調査を行っている。 報告者は、平成23年9‐10月、16泊18日(公費)、平成24年6‐7月、17泊19日(公費)、平成26年2‐3月、8泊10日(私費)、平成27年2‐3月、8泊10日(私費)の現地調査をそれぞれ行って、19‐20世紀前半の日仏生糸・絹織物貿易関連の仏文史料・原文書等を、4万枚以上、複写して帰国している。 これらの史料は、わが国では、コレクションとしては全く存在しておらずー国会図書館にも、他の史料保存機関にもみられないーフランス国内の蚕糸業・絹織物業関係の業界紙・誌等であり、フランス側から当該期のシルク貿易史を研究する際の、知られざる最重要史料である。 報告者は、今後とも、本研究を最重点の研究課題として、継続・深化させていくつもりであり、さらに平成28年度の史料集刊行、平成29年度の論文集刊行を目指して、孜々として努めていきたい、と考えている。 なお上記の研究・調査の補充調査として、科学研究費補助金、および私費を使用して、首都圏、ならびに東北・西日本の広範なエリアにおいて生糸・絹織物貿易に関する文献収集を行ってきている。これらは、明治‐昭和前期のシルク産業に関する史料が中心であり、他に絹布以外の繊維や、各種の同業者組合の文献等も含まれている。平成27年度以降も、これら補充調査を、エリアを拡大しつつ、継続していく予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
平成23‐26年度にかけて、フランス・パリ市内の現地調査を毎年行っており、現在までに4万枚以上の仏文の関連史料を入手ずみである。おそらくは、目下、史料上、十分な点数をそろえつつある、といえる。 今後、かかる厖大な史料の検討・翻刻等が待っているが、自身の研究時間、研究能力の全てを注ぐつもりで、その作業を進めていきたい、と考えている。
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Strategy for Future Research Activity |
過去4年間、フランス国内で収集した19‐20世紀前半の日仏間生糸・絹織物貿易関連の原史料の検討・翻刻を継続していくとともに、日本国内の補充調査で入手した原史料、文献等の各種の資料も、巨細に検討、もって平成28年度の史料集刊行、平成29年度の論文集刊行に向けた作業・研究を進めていくつもりである。
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