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2012 Fiscal Year Research-status Report

中国古代都市社会形成論

Research Project

Project/Area Number 23520862
Research InstitutionRyukoku University

Principal Investigator

江村 治樹  龍谷大学, 文学部, 教授 (80093201)

Keywords古代都市 / 殷周時代 / 新石器時代
Research Abstract

考古学の報告書、考古学関係雑誌、『中国文物地図集 山東分冊』などから新石器時代から殷周時代の都市遺跡並びにその周辺の遺跡の資料を検索、収集し、データベースソフトの「ファイルメーカー」によってデータベース化した。とくにこのデータベースにもとづき山東省内の当該時代の都市遺跡資料を整理して現地調査に備えた。
現地調査に関連して、山東省高青県で開催された、中国殷商文化学会主催の「甲骨学曁高青陳庄西周城址重大発現国際学術研討会」に出席し、先秦都市に関する研究発表「関于先秦時期城址的発展過程-従商周至戦国時期」を行い、先秦都市に関わる情報を多く得た。この学会では陳庄城址を見学することができたが、学会終了後、山東大学歴史文化学院の張昀講師に協力を仰ぎ、高青県東部の延郷故城址、寨下遺址、賢城故城や鄒平県の丁公遺址を調査し、さらに東方に足を延ばして、竜口市の帰城古城、蓬莱市の村里集古城、平度市の即墨故城などを調査し多くの新知見を得た。
学会発表では、先秦都市の発展には二段階あり、殷周時代の第一段階においても城壁による閉鎖的な都市が主体であることを明らかにしたが、視野を新石器時代まで広げると、四川、長江中下流域、山東、内蒙古など地域的な差異を考慮に入れる必要が出てきた。このような地域差を踏まえて、戦国秦漢時代に都市の発達が顕著な河南省の都市社会形成を考える必要がある。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

本研究の目的は、新石器時代から戦国秦漢時代までの都市社会の成立過程を総合的に明らかにすることである。一昨年度は都市社会成立の第一段階の竜山期から殷周時代について、河南省内の都市の実態を解明し、昨年度は殷周都市と春秋戦国都市の比較検討を行い都市社会の展開過程についてある程度の見通しを得ることができた。また山東省内の都市遺跡についてもほぼ予定通り調査を行うことができた。この中で新石器時代に遡って都市の地域的な差異を検討する必要が出てきたため、都市遺跡のデータベース化を時間的、地域的に拡大して行った。しかし、新石器時代の都市遺跡の発見や調査は、この十数年で格段に進展しており、次年度もデータベース化は引き続き行う必要がある。

Strategy for Future Research Activity

最終年度である次年度は新石器時代から殷周時代までの第一段階の都市遺跡データベースを完成させる。資料調査の中で、日本で入手できない考古学の報告書、専門雑誌もかなりあることが明らかになってきたので、日本国内の他に中国社会科学院歴史研究所や考古研究所で調査、収集する必要もある。さらに不明な部分が多い陝西省の西周都市遺跡の現地調査も計画しているが、中国との関係が悪化しているため現在のところ可能かどうか判断できない。
基本的には、都市遺跡に関わるデータベース資料、現地調査による知見、関連の文献史料に基づいて第一段階の新石器時代から殷周時代の都市社会の実態について地域性を視野に入れて明らかにし、第二段階の春秋戦国時代にいかに展開していくのかを解明する。そしてその成果を報告書として公刊する予定である。

Expenditure Plans for the Next FY Research Funding

いまだ関係する考古学の報告書等が不十分であるめ、予算の相当部分を図書購入に充てる必要がある。またデータベース作成のため手元にない報告書、専門雑誌から資料を集積する必要から、日本国内や中国に出張するための旅費がかなり必要である。また陝西省内で都市遺跡調査を行うことになれば旅費の他、現地協力者への協力費も必要である。加えて都市遺跡データベースを完成するため、データ入力に研究補助者の協力も必要である。かつデータ入力のためのパソコンソフトの追加やスキャナーの購入も必要である。
パソコンへのデータベースの集積は膨大な量になってきており、データの保全のための大容量の記憶媒体を購入する必要がある。

  • Research Products

    (1 results)

All 2012

All Presentation (1 results)

  • [Presentation] 関于先秦時期城址的発展過程-従商周至戦国時期2012

    • Author(s)
      江村治樹
    • Organizer
      甲骨学曁高青陳庄西周城址重大発現国際学術研討会
    • Place of Presentation
      中国山東省高青県
    • Year and Date
      20120808-20120810

URL: 

Published: 2014-07-24  

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