2012 Fiscal Year Research-status Report
宮内省図書寮/李王職の朝鮮王公家関係史料調査・収集と「実録編修」
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23520868
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Research Institution | Saga University |
Principal Investigator |
永島 広紀 佐賀大学, 文化教育学部, 准教授 (50315181)
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Keywords | 朝鮮王朝「儀軌」 / 李朝実録 / 宮内庁図書寮 / 朝鮮総督府参事官室 / 李王職 / 小田省吾 / 浅見倫太郎 / 前間恭作 |
Research Abstract |
1)国内においては宮内庁書陵部・宮内庁公文書館・国立公文書館・国立国会図書館等にて、また国外においては米国国立公文書館(NARAII)・イエール大学図書館・コロンビア大学図書館・韓国ソウル大学校中央図書館等にて資料調査を実施し、所期の目標を達することが出来た。 2)研究成果の一部は伊藤幸司編『寺内正毅ゆかりの図書館 桜圃寺内文庫の研究』(勉誠出版、2013年3月、総538頁)中、「寺内正毅と朝鮮総督府の古蹟・史料調査」(67~96頁)として公刊された。 3)平成24年度九州史学会・朝鮮学部会(2012年12月9日)においてミニ・シンポとして「日本伝存の朝鮮文化財をめぐる研究の現在位置」なる企画を実施し、さらに同シンポにて「旧宮内省図書寮の朝鮮本収集と日韓の文化財問題」と題する研究報告を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
宮内庁公文書館の公文書公開により、本研究課題のキーとなる史料の入手が成功するなど、3年目の取りまとめにおいて大きな進捗が見られた。 また公刊された論文や学会での報告により、その学術的成果の一端が公表されており、最終的な取りまとめにおいて足掛かりを築くことが出来た。
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Strategy for Future Research Activity |
引き続き宮内庁書陵部・同公文書館をはじめとする史料所蔵機関における調査を継続するとともに、最終的な研究の取りまとめを行う。 とりわけ、第2年度の研究においては宮内省における実録作成と李王職におけるそれとが大いにコンセプトが異なることが確認され、その実施責任者たちに関する資料が大いに見出されたことは特記に値する。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
可能であれば、李王職にまつわる重要史料を保有する米国のフーバー研究所において補充の資料調査を実施するとともに、日韓での調査を踏まえ、最終的な研究報告に臨みたい。
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Research Products
(3 results)