2014 Fiscal Year Research-status Report
ライフヒストリー分析によるアフリカ焼畑社会の出生力変異の解明
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23520956
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
佐藤 廉也 九州大学, 比較社会文化研究科(研究院), 准教授 (20293938)
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Project Period (FY) |
2011-04-28 – 2016-03-31
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Keywords | ライフヒストリー / 出生力 / アフリカ / 人類学 / 行動学 / 国際研究者交流 / エチオピア |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、伝統的に低出生力であったアフリカ焼畑社会を主な対象として、個人の生活史(ライフヒストリー)に着目することによって、ライフイベントの個人差・世代差と出生力の変異との相互関係を明らかにし、文化地理学・歴史人口学・人類生態学において議論されてきた「生業と人口の関係」という問題を解明することを目的としている。とりわけ、「青少年期の技術習得」「結婚と出産・子育て」「子供の成人後の壮年期・老年期」などの生涯の主要なステージに着目し、個人間・世代間・男女間の違いが出生力の違いにどのように影響しているのかを、収集したライフヒストリーデータの定量的・定性的分析によって明らかにするものである。 本年度は、最終年度として予定されていたため、成果の刊行に重点をおくとともに、データの追加が必要であった子供の技術獲得行動に関する現地調査を企図した。成果の刊行については、国際学会発表と編著書の刊行において子供期の生業知識獲得や結婚・離婚の問題についてまとめることができた。一方、現地調査については、9月に予定していたものの、現地における政情不安の情報があったため、渡航を2月に延期した。それにともなって十分な調査時間がとれない事態が発生、また成果のとりまとめの遅れも生じ、27年度に最終的なまとめと成果発表を延期することとした。 したがって、27年度にはこれらに関する国際学会発表と現地調査をおこなう予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初の計画通り、成果発表として編著書の刊行と国際学会発表をおこなうことができた。 ただし、予定されていた現地調査の時期が遅れ、それにともなって一部の成果発表を今年度中におこなうことができなくなったため、研究期間を延長し来年度にそれを持ち越すこととなった。
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Strategy for Future Research Activity |
26年度の現地調査時期の遅れによって、一部の成果発表が遅れたため、研究期間の延長をすることとなった。27年度には、国際学会発表によってその成果公表をおこなう予定である。
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Causes of Carryover |
26年9月にデータを補完するための現地調査を予定していたが、現地の政情不安により延期し、27年2月に実施した。この現地調査実施の遅れにより、成果のとりまとめが遅れ、一部の成果発表も年度内におこなうことができなくなったため、研究期間延長を申請した。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
成果のとりまとめに必要な国内における資料収集のための旅費とするほか、27年8月におこなわれる国際エチオピア学会で補完データを加えた成果発表をおこなう予定である。
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Research Products
(5 results)