2012 Fiscal Year Research-status Report
ベトナム北部の少数民族による棚田開発とその生業形態の持続可能性
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23520972
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
磯田 弦 東北大学, 理学(系)研究科(研究院), 准教授 (70368009)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
金 どぅ哲 岡山大学, 環境学研究科, 教授 (10281974)
四本 幸夫 立命館アジア太平洋大学, アジア太平洋学部, 准教授 (50449534)
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Keywords | 国際研究者交流、ベトナム / 国際情報交換、ベトナム / 国際情報交換、ドイツ / 国際情報交換、ベルギー |
Research Abstract |
2012年4月にドイツ・シュツットガルトで開催された、International Scientific Conference on“Sustainable Land Use and Rural Development in Mountain Areas”に参加・発表し、山岳地域での農業を研究する国際的研究グループであるUpland Program(Hohenheim University)と、東南アジアにおける水田稲作農業を研究するLEGATO Project(Helmholtz Centre for Environmental Research)の研究グループと意見交換を行い、今後の協力体制を含めて議論した。 2012年8月にドイツ・ケルンで開催された、International Geographical Conference に参加・発表し、本科研と同一の研究対象地域を研究しているベルギーの研究者、Veerle Vanacker(University of Louvain-la-Neuve)と意見交換し、水田耕作と森林利用を複合的に研究することについて検討した。 2013年3月には、ベトナム・サパにおける現地調査を再度実施し、それまで収集したデータによって明らかになった集落ごとの生産性の差異について、農法の違いについてグループ・インタビューを行い、生産性の差を説明する農法の違いが確認された。具体的には、有意に高い米の収量をあげている集落において、化学肥料の使用量・使用法に違いがみられた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
平成23年度に、ベトナム・ハノイ大学の教員・学生の協力を得られたことから、データ収集が早期に完了したため、本年度には当初の計画よりも早く、農地の生産性に関する分析が完了し、その結果を二つの国際学会で発表することができた。ただし、社会制度の変化については、短期間の観測では測りかねる部分があり、分析が未だ不十分である。その他の部分については計画通りである。 なお、国際学会参加により、同一対象地域で関連分野の研究をしている、研究者・研究グループと交流し、今後の協力体制を築けたことは、当初計画になかった成果である。
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Strategy for Future Research Activity |
研究計画にあるとおり、これまでの分析結果を論文にまとめる。 また、これまでの分析結果によって明らかになった事象、およびその原因探求のために、現地調査をおこなう。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
本科研は、3名の分担者と3名の協力者の計6名で実施しているが、現地調査の日程調整ができなかったために、繰り越しの研究費がある。これについては、次回の現地調査時に、途上国における水田耕作の専門家を招へいし、分析結果の解釈に関するアドバイスを得る予定である。
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