2013 Fiscal Year Annual Research Report
EU国際私法における不法行為準拠法決定過程の事例分析
Project/Area Number |
23530051
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
佐野 寛 岡山大学, 社会文化科学研究科, 教授 (40135281)
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Keywords | 国際私法 / EU / 渉外不法行為 / 準拠法 / ローマII規則 / 生産物責任 |
Research Abstract |
本研究は、国際私法における不法行為の準拠法の決定について、2009年1月から適用されることになったEUの統一法であるローマII規則の具体的な適用をEU裁判所および主要なEU諸国の国内裁判所の判決を明らかにすることを目的としている。 ローマII規則の具体的な適用を分析するに当たっては、わが国の国際私法である「法の適用に関する通則法」との比較という観点から、とくに例外規定の適用、予見可能性条項の運用、製造物責任および知的財産権侵害などの個別的な不法行為類型に関する規定の適用について検討を行うことが重要である。 平成23年度および平成24年度は、ドイツのマックス・プランク外国私法国際私法研究所における海外調査に基づいて、ローマII規則の規定を分析し、日本の法適用通則法との異同を明らかにしたが、今年度は、本研究の最終年度として、これまでの研究をまとめ、その成果を『国際取引法』の改訂作業に反映した。
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