2013 Fiscal Year Research-status Report
非国際的武力紛争概念の「再定義」と規制規則の複合化に関する研究
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23530055
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Research Institution | Doshisha University |
Principal Investigator |
新井 京 同志社大学, 法学部, 教授 (10319436)
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Keywords | 国際人道法 / 非国際的武力紛争 / テロとの戦争 / 武力紛争法 |
Research Abstract |
この研究課題の全体的な目的は、非国際的武力紛争(NIAC)の概念が、単なる内戦を越えて国家対非国家主体の間で生じるすべての武力衝突を包含するものへと拡大していると言われるところ、そのようなNIAC概念再定義の妥当性と広がり、適用される国際人道法規則の意義の変化、それにより複雑化する適用法規の関係性を検討することにより、紛争犠牲者保護のより適切な法的枠組みを提示することである。 25年度は、これまで国際人権法のみが適用されると考えられてきた状況にまで国際人道法の規制が及ぶことにより必要とされるであろう「国際人道法と国際人権法の適用関係の調整」の問題を掘り下げて検討した。 特に故藤田久一教授の生前のご業績を総括する機会にも恵まれたため、藤田教授の問題にされた「人民の生存」のための国際人道法の意義という観点から国際人道法と国際人権法の関係を歴史的に考察することができた。また対テロ戦争の文脈において、被抑留者の国際法上の保護についても検討することができた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
若干、未検討のままの論点もあるが、最終年度にラップアップ研究の一環で触れたいと考えている。
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Strategy for Future Research Activity |
最終年度に入るため、26年度独自のテーマとともに、これまでの研究の総括を行いたいと考えている。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
為替レートの変動のため。 少額のため最終年度の経費に加算する。
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Research Products
(6 results)