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2013 Fiscal Year Annual Research Report

裁判員時代の捜査

Research Project

Project/Area Number 23530077
Research InstitutionHiroshima University

Principal Investigator

大久保 隆志  広島大学, 法務研究科, 教授 (20346472)

Keywords自己決定 / 利益衡量 / 任意捜査 / 捜査の限界
Research Abstract

本研究は,従来の捜査手法が大きな壁に直面しているとの認識のもと,あるべき捜査手法の理念型を念頭に置き,適法捜査の限界とこれを根拠付ける指導理念を明らかにすることにあった。
本年度は,最終年度であることから,「取調べの限界」を検討した一昨年度の結果,及び「任意捜査の限界」を検討した昨年度の結果を踏まえ,近時,立法課題として議論されている司法取引等の新たな捜査方法に内在する捜査の本来的な限界について,その本質的な基盤,取り分け,自己決定と利益衡量の在り方の解明に努めた。その結果,①任意捜査の限界は,法益侵害型については利益衡量によるとしても,自己決定型については利益衡量ではなく意思決定の自由のみを検討すれば良いと考えられること,②法益侵害型における法益の比較衡量は,単なる定量的要素の単純比較というわけではなく,定性的要素を含んだ,その意味では価値的規範的な衡量であること,③自己決定型における意思決定の自由は,客観的合理性を踏まえた主観的納得という基盤に基づいて検討するべきであり,その意味における納得が得られたのであれば,適法と評価することができることなどを明らかにすることができた。
これまでの考察の結果,新たな捜査方法と言われている捜査手法についても,その適法性の限界については,結局のところ,以上の2つの類型を基礎として検討することができるように思われる。その意味において,適法捜査の限界に関わる重要な指導理念は,利益衡量と自己決定に収斂され得るのではないかと考えられる。

  • Research Products

    (1 results)

All 2014

All Journal Article (1 results)

  • [Journal Article] 適法捜査の限界2014

    • Author(s)
      大久保隆志
    • Journal Title

      広島法科大学院論集

      Volume: 10号 Pages: 101-170

URL: 

Published: 2015-05-28  

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