2014 Fiscal Year Annual Research Report
子どもの安全確保に関する21世紀型消費者法システムの比較法政策的研究
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23530119
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Research Institution | Tezukayama University |
Principal Investigator |
タン ミッシェル 帝塚山大学, 法学部, 教授 (60299146)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松本 恒雄 一橋大学, 法学(政治学)研究科(研究院), 教授 (20127715)
末吉 洋文 帝塚山大学, 法学部, 准教授 (30368584)
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Project Period (FY) |
2011-04-28 – 2015-03-31
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Keywords | 消費者政策 / 子どもの安全 / 製品安全 / 子どもの権利 / 製品事故 / ISO Guide 50 / 取扱説明書 |
Outline of Annual Research Achievements |
①タンについて:2014年12月に改訂・発行されたISO/IEC Guide50:2014(安全側面―子どもの安全指針)の改訂版が公表された(以下、ガイド50)。ガイド50は、本研究が目的とする子どもの安全を確保するための政策的フレームワークを構築するために、重要な指針となる。それは、国際貿易をする上、国際規格が世界のメーカーに注目され、製品の品質向上に貢献するからである。本年度では、ISO/COPOLCO総会(5月12日から16日まで、ミラノ市開催)に出席をし、公表されたばかりのガイド50の内容、普及状況、今後の課題について、消費者代表を含む策定の当事者の話を聞いたり、意見交換をした。国際会議で得た情報は、平成26年度事業において作成された標記JIS骨子案(日本語版)の策定作業に活用することができた。一方、ガイド50は、まだ英語版しかないが、既に国内団体であるNPO法人キッズデザイン協議会が注目しており、同協議会が「子どもたちの安全安心に貢献するデザイン」の指針になっている。同協議会が開催する意見交換会にも参加し、国際標準化動向、海外の事故やヒヤリ・ハットの情報還流による安全安心のスパイラルアップ、子どもの安全に関するリスクコミュニケーションのあり方などについて、意見交換をした。 ②末吉について:消費者政策における子どもの安全を確保するために「なぜ、子どもの安全は消費者政策として重要なテーマであるのか」を明らかにすることは、本研究の目的の一つである。本年度では、国際法における子どもの権利と消費者政策を結びつけるための理論的フレームワークの研究をまとめ、その業績を論文にまとめた(「安全に対する子どもの権利」の発見―「静かな緊急事態」に対処するために― 帝塚山法学26号発行)。本論文は、大阪弁護士会消費者保護委員会の弁護士をはじめ、多方から注目されている。
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Research Products
(1 results)