2012 Fiscal Year Research-status Report
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23530172
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Research Institution | International University of Japan |
Principal Investigator |
COORAY Nawalage 国際大学, 国際関係学研究科, 准教授 (50350723)
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Keywords | スリランカ / 行政学 / 地方政府 / 日本 |
Research Abstract |
世界規模の事業再構築は国家内での辺境地域や開発途上地域のための地域開発戦略の更なる必要性を生み出しています。そのため、地域レベルで人々に力を与えることが重要です。日本の地方自治体は人を大切にし、地域開発のための戦略を開発するにあたって公共サービスを重視し追及しています。日本の地方自治体の自治は憲法で保障されています。地方自治体は、独自の収入源のため財政的安定性を持っています。中央政府に大きく頼ってはいません。他方、スリランカでは、地方行政や市民をエンパワーすることは非常に複雑であり、中央政府に権限を集中させることが重要視されている政治体制ではこうした動きには敏感であります。スリランカ憲法に修正第13条で示され、また、Lessons Learnt and Reconciliation Commission (LLRC)が推奨している、地方への権力の委譲の概念は、国の現在の政治指導者の包括的な理解を必要とします。しかしながら、2008年に終了したスリランカ内戦戦後において、市町村、地方公共団体、国レベルでの和解、平和構築そして開発のための政策を構築する強い必要性があることも現実です。こうした現状のもと、スリランカの現在の地方公共自治体は一貫性に欠けて、政治的に中央集権的されている非効率な行政システムといえます。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
実質的にデータを収集することができ、継続して収集が行っています。厳格な統計処理のためにいくつかのデータが必要で、また日本とスリランカの主題に関する政策レベルの専門家とのインタビューも行いました。国際大学での学生が、我々の研究プロジェクトのいくつかのコンポーネントに取り組んでいます。これは彼らの研究能力の向上に役立ち、さらには当研究にも有益な結果をもたらします。
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Strategy for Future Research Activity |
私の共同研究者、教授Sirimal Abeyratneは、2013年1月国際大学に来て、2014年1月まで滞在します。我々は今年、2冊の書籍を仕上げる相当量の作業を完了する予定しています。このプロジェクトの一環として、『スリランカ新興:日本のガバナンスと発達の経験を共有する』というテーマで、東京で2013年6月9日とコロンボで2013年8月中に国際会議を開催する予定でおります。我々の研究論文は、これらの2つの会議で発表されます。私はまた、約2週間のインタビューを実施し、研究を行うために、カナダとヨーロッパの国へのスタディツアーを実施する予定です。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
Sirimal Abeyratne教授と私は、2013年6月09日東京工業大学で開催される『スリランカ新興:日本のガバナンスと発達の経験を共有する』と題する会議でこれまでの研究結果を発表する予定です。Sirimal Abeyratne教授の交通費及び滞在費を必要とします。
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