2011 Fiscal Year Research-status Report
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23530183
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Research Institution | Saitama University |
Principal Investigator |
渡辺 紫乃 埼玉大学, 教養学部, 准教授 (10582637)
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Project Period (FY) |
2011-04-28 – 2015-03-31
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Keywords | 国際情報交流 / 中国外交 / 対外政策 / 対外援助 |
Research Abstract |
・埼玉大学では、中国経済の統計データーを重点的に収集するとともに、中国学術文献オンラインサービス(CNKI)を活用して、中国のジャーナルの最新の研究動向をフォローした。また、JETROビジネスライブラリーなど、比較的関連資料が揃っている学外の図書館に積極的に通い、日本語・英語・中国語文献や資料の収集に力を入れ、研究を進めた。・東京大学東洋文化研究所や日本国際問題研究所の研究会及び参議院外交防衛委員会調査室での勉強会等の場を通じて、国内外の研究者・専門家、援助担当者、外交政策関係者と意見交換を積極的に行った。また、国際安全保障学会年次大会などの場で研究成果を報告したところ、質の高いフィードバックを得ることができ、今後研究を深めるうえで大変参考になった。・2011年8月10日から22日まで中国・北京で現地調査を行った。中国外交部档案館において、中国の対外援助に関する資料を精読し、一次資料の収集を行った。また、中国社会科学院や北京大学国際関係学院及び同行政管理学院の研究者を中心に意見交換を行ったことで、最新の動向をフォローすることができた。さらに、档案館の閉館時間などを活用して、北京市内の書店巡りをして、最新の文献を収集した。・2012年3月15日には、カナダ・トロントで開催された2012 Conference of the Association for Asian Studies (AAS)のPanelで研究成果の一部を報告する機会を得た。そこでの議論や意見交換を通じて、米国や英国の研究者とのネットワークを強化することもできた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
・もともと23年度の活動としては想定していなかった国内の学会の全国大会と北米の学会の年次大会で研究報告をする機会を得たことは、当初の計画以上の進展であると考えている。・一方で、当初の計画では、23年度に中国・北京での現地調査を夏に4週間程度行うことを想定していたが、実際に調査旅程を確定する時期に23年度の研究費の3割削減案の話があったため、安全策として、中国への調査を2週間に短縮した。中国での一次資料の精査・収集については、24年度以降も当初計画以上に時間をかけて行いたい。
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Strategy for Future Research Activity |
・国内では、昨年度と同様、日本語・英語・中国語文献の収集と、国内外の研究者・専門家、援助関係者との意見交換と政策担当者などへのヒアリングを積極的に行い、これまでの研究成果の積み上げを行う。また、研究会や勉強会、学会の場で積極的に研究報告を行うなど、引き続き情報発信にも力を入れていく。・国外では、米国と中国での調査を行う。24年度の米国出張は当初計画通りであるが、24年度に短期間の中国出張を行い、一次資料の精査・収集と最新文献の入手をしたい。そして、これまでの研究成果を積極的に国外へも発信していきたい。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
・次年度の研究費は、主として、日本語・英語・中国語文献の収集、米国と中国への現地調査、研究成果の発信のために使用する。・米国出張では、ワシントンDCとボストン(アポイントメントの状況次第ではバージニア州・シャーロッツビルなど訪問都市が増加・変化する可能性もある)を訪問し、米国での研究動向をフォローし、英語文献の収集と米国の研究者・専門家との意見交換を行う予定である。・可能な限り中国へも出張し、中国外交部档案館での中国の対外援助に関する資料の精読と一次資料の収集を行いたい。また、中国社会科学院や北京大学国際関係学院及び同行政管理学院の研究者や、23年度に国内の研究会で知り合った中国政府の研究機関などの研究者・専門家とも意見交換を行うことで最新の動向をフォローするとともに、大型書店で最新の文献を収集したい。・海外の学会などで研究発表の機会が得られた場合には、別途数日間の海外出張をする可能性がある。
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