2012 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
23530248
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Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
大鋸 崇 千葉大学, 法経学部, 准教授 (50326005)
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Keywords | 時系列解析 / ベイズ統計学 / MCMC |
Research Abstract |
本年度は主として、現在行っている研究について研究発表を行い、議論を深めることに注力した。6月25日~29日、京都テルサにおいて開催されたISBA2012 World Meetingに参加すると共に”Sampling the EGARCH Parameters”を発表した。この研究の概要は後述する。また、本研究は7月1日千葉大学において開催された6th Japanese-European Bayesian Econometrics and Statistics Meetingにおいても発表された。この国際研究集会は、本科学研究費補助金(研究課題番号23530248)および研究課題番号24530222、研究課題番号23730213の共催によるものである。また、日本経済学会2012年度春季大会(北海道大学6月23日、24日)、2012年度秋季大会(九州産業大学10月7日、8日)、日本統計学会2012年度統計関連学会連合大会(北海道大学高等教育推進機構9月9日~12日)に参加し、関連分野について議論を深めた。 ”Sampling the EGARCH Parameters” の概要は、経済・証券データの時系列分析におけるリスクを計量する代表的なモデルであるEGARCHモデルのベイズ推定おいて、酔歩過程を用いた原始的な方法しか提案されてこなかった。すなわち、正規提案密度関数のハイパーパラメーターの選択において、従来は経験的に分析者が任意に決定する以外に方法がなかったが、本研究では条件付事後分布を離散近似することにより直接的にハイパーパラメーターを選択する方法を示した。また、この方法により、限りなくランダムサンプリングに近く高い効率性を示すことを示した。本研究は、25年度に論文としてまとめ投稿する予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
平成23年度の研究計画としては環境整備および基礎研究でありこれは完了している。平成24年度の研究計画として、基礎研究および実証研究を予定しており、これは、当該年度中に『Sampling the EGARCH Parameters』をISBAおよびJEuBesにて発表を行い、内外の研究者と議論を行い、それを元に論文として投稿する段階に来ている。また、ISBAには組織委員として参加し、JEuBesは開催幹事として本科研費共催で開催した。また、国内の若手研究者との共同研究プロジェクトも模索しており、十分に平成24年度の目標は達成されたと考えられる。
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Strategy for Future Research Activity |
前年度に引き続き基礎研究および実証研究を行う。平成23年度、平成24年度に得られた知見をもとに研究発表および他の研究者との意見交換に重きを置いて研究活動を行う。また、内外を問わず、より多くの学会や研究会で発表を行い、広く意見を求めよりよいモデルを構築するために努力する。得られた知見は論文にまとめ査読誌に投稿し、広く内外に研究成果を発表する。平成25年度は現時点でJEuBes(開催地未定)での発表を予定している。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
書籍、コンピューター関連消耗品、事務用文具に加え、研究発表を行う旅費が必要である。本年度は、日本経済学会年次大会、日本統計学会年次大会、JEuBesへの出張が現時点では予定されており,さらに年度後半にも学会出張を行う予定である。
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Research Products
(3 results)