2014 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
23530259
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Research Institution | Setsunan University |
Principal Investigator |
蛭川 雅之 摂南大学, 経済学部, 教授 (10597628)
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Project Period (FY) |
2011-04-28 – 2015-03-31
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Keywords | ノンパラメトリック計量経済学 / 時系列計量経済学 / 結合データの計量経済学 / カーネル平滑化 |
Outline of Annual Research Achievements |
平成26年度は、これまでに研究が進捗した課題の仕上げ、及び新たな研究課題双方に取り組み、以下のような成果を上げることができた。 まず、非対称カーネル関数を利用したノンパラメトリック推定に関する研究に関しては、新たな非対称カーネル関数を発生させる枠組みを提案する論文が査読付き雑誌に掲載された。さらに、この新たな非対称カーネル関数を分布の対称性検定に応用する研究に着手し、国内学会で研究成果を発表した。 次に、可変係数回帰モデルの拡張に関しては、トレンド項・単位根過程双方を含む共和分モデルを米国イリノイ州のデータを用いた電力需要関数の推定に応用し、この実証分析結果を共和分モデルの漸近理論とともにまとめた論文を査読付き雑誌に投稿した。その結果、この雑誌から「修正後再投稿」を要請され、現在論文の改訂を進めている。 さらに、結合データを用いた固定係数及び可変係数回帰モデルの推定問題にも引き続き取り組み、その成果をまとめた論文を国際学会で三度発表する機会に恵まれた。さらに、固定係数モデルに関して言えば、結合データを作成する際、最近傍法に用る変数の数が2個以上である場合、セミパラメトリック・バイアス修正推定量の収束速度が一般に遅くなることがわかっている。そこで、収束速度を落とさない一致推定量を先頃開発し、その漸近理論を導出した。また、この推定量に関するモンテ・カルロ実験の結果も極めて良好で、今後論文を査読付き雑誌に投稿する際に一定の評価を得られるものと期待している。
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Research Products
(6 results)