2013 Fiscal Year Annual Research Report
海上輸送産業および港湾インフラの市場競争と東アジアの国際物流の評価に関する研究
Project/Area Number |
23530274
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Research Institution | Nihon University |
Principal Investigator |
手塚 広一郎 日本大学, 経済学部, 教授 (90323914)
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Keywords | 海上輸送産業 / 港湾間競争 / 国際情報交換(韓国,シンガポールなど) / 東アジア / 運賃,傭船料,FFA / 非協力ゲーム / コンテナ輸送市場 / 不定期船市場 |
Research Abstract |
本研究の目的は,東アジアにおける海上輸送産業や港湾インフラ間の競争が国際物流に対して与える影響の評価を試みることである.このような目的のもと,最終年度である平成25年度に実施した内容及びその成果は以下の通りである. 第1に,東アジアの港湾間競争について,前年度までに公表されたモデルを展開させて,容量の選択と価格(ポートチャージ)との関係についてのモデルを設けた.さらに,このモデルの帰結からいくつかの解釈を行うとともに,この帰結をわが国の政策(国際戦略港湾など)と関連付けて,東アジアの港湾間競争におけるわが国の港湾政策の評価を試みた.これらの成果は,2013年7月にリオ・デ・ジャネイロにて開催された世界交通学会(WCTR)およびシンガポールで開催されたワークショップにて報告された.これらの報告をもとにして,現在学術誌への論文を執筆しており,2014年度内には投稿する予定である. 第2に,不定期船市場の価格形成については,運賃・傭船料の市場と他の市場との相互作用についていくつかの実証分析を行った.具体的には,これまでの既存研究をもとに,不定期船市場の市場参加者のリスクに対する態度,海運の先渡し価格(FFA)および他のコモディティの先物価格との相互関連性や因果性などを分析した.これらの成果は,8月に神戸大学にて開催されたICASL(International Conference of Shipping and Logistics)にて報告された.さらに,この成果を拡張したものを2014年7月にアメリカ・ノーフォークにて開催されるIAME (International Association of Maritime Economists)コンファレンスにて報告の後,当該論文を関連する学術誌に投稿する.
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Research Products
(6 results)