2013 Fiscal Year Annual Research Report
持続可能なワークライフ・バランスのあり方に関する研究
Project/Area Number |
23530289
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
山本 勲 慶應義塾大学, 商学部, 准教授 (20453532)
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Keywords | ワークライフ・バランス / 生産性 / 労働時間 / 非正規雇用 / 働き方 / ピア効果 |
Research Abstract |
本研究の目的は、企業と労働者の双方の視点からみたワークライフ・バランス(WLB)の望ましいあり方を多角的に検証することを目的とし、1.企業からみたWLBの費用対効果、2.企業と労働者の希望労働時間の乖離、3.WLBと雇用の伸縮性を両立する非正規雇用の可能性の3つの研究を主として実施することにある。 最終年にあたる平成25年度は、計画通り、昨年度まで進めてきた研究をリバイスを実施するとともに、研究の総括と政策含意の導出を試みた。まず、1についてはWLB施策が全要素生産性に与える影響を検証した論文のリバイスを進めたほか、企業と労働者のWLB施策に対する主観的な費用のギャップを明らかにする検証を論文にまとめ、いずれも英文学術雑誌に掲載した。次に、2についても、企業の労働時間需要がどのような要因によって高まるかを明らかにした論文、労働者供給弾性値の国際比較を行った論文、働き方や労働時間が周囲の環境にどの程度影響を受けやすいかを検証した論文の執筆を行い、それぞれ英文あるいは和文学術雑誌に掲載した。さらに、3の関連として、非正規雇用の増減によって企業の人件費や賃金にどの程度の伸縮性が生じ、その結果としてデフレをもたらしたかを検証した研究を実施し、英文学術雑誌に掲載した。 このほか、ワークライフバランスと労働時間に関する研究成果をまとめるとともに、研究の総括や政策含意の導出を行い、1冊の学術和書を作成し、刊行を決めた。 以上、本年度は最終年度ということもあり、本研究プロジェクトの総括を兼ねて、1~3のテーマにおいて合計で6本の査読付論文を学術雑誌に刊行するとともに、1冊の学術和書の作成を行った。
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Research Products
(9 results)