2013 Fiscal Year Annual Research Report
グリーン・ジョブの波及効果に関する実証的研究-ドイツを事例として-
Project/Area Number |
23530321
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Research Institution | Shimane University |
Principal Investigator |
上園 昌武 島根大学, 法文学部, 教授 (00314609)
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Keywords | 環境政策 / ドイツ / 経済政策 / 雇用 / エネルギー |
Research Abstract |
本研究の目的は、第1に、環境対策による雇用創出(グリーン・ジョブ)のメカニズムを理論的に整理し、第2に、ドイツのエネルギー・気候政策での成功事例の諸要素を抽出し、経済波及効果の特徴を明らかにし、第3に、グリーン・ジョブ政策のあり方を提示することである。ドイツでは、研究対象となるグリーン・ジョブの先進事例が豊富にあり、実証研究のフィールドとしてふさわしい。そこで本研究では、ドイツでの現地調査を通じてエネルギー・気候政策に関する制度的分析と環境政策統合の実態把握を行い、グリーン・ジョブによる経済波及効果を明らかにする新たな政策評価手法を提示することを目指す。 平成25年度の研究は、これまでのドイツやEUの気候政策や経済効果に関する統計データ・資料の収集・整理を行い、それらの現状と問題点を整理することが課題である。具体的には以下の計画に基づいて行う。①グリーン・ジョブ研究全般について理論的な整理と体系化に取り組むこと、②ドイツやEUの気候政策の特徴を分析して類型化や差別化を図ること、③ドイツの統合気候エネルギープログラム(2007年)の現状を分析し、地域レベルでのグリーン・ジョブの定量的・定性的な効果を明らかにする。さらに、ドイツと類似の取組がみられるスイスとオーストリアについても研究対象に含むことにした。 2013年9月に、ドイツの行政、事業者、環境団体などを対象に現地でヒアリング調査を行った。調査の内容は、①再生可能エネルギー、②機器類のエネルギー効率の向上(省エネ化)、③住宅・建築物の断熱性の向上、④エネルギー政策に関する先進事例であり、地域レベルでのグリーン・ジョブの実態把握を行った。
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Research Products
(5 results)