2012 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
23530329
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Research Institution | University of Hyogo |
Principal Investigator |
水野 利英 兵庫県立大学, 経済学部, 教授 (30181902)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
車井 浩子 兵庫県立大学, 経営学部, 教授 (70275296)
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Keywords | 女性労働 / 介護サービス施設・事業所調査 / 因子分析 / 学校基本調査 |
Research Abstract |
介護産業では女性労働が中心的な役割を果たしている。このことを踏まえ、今年度は研究分担者(車井浩子)を中心に、介護労供給のバックグラウンドの一部となる女性介護労働者の負担要因の分析を行った。 介護労働安定センターの実施した2008年度の「介護労働者の就業実態と就業意識調査」の個票データを用いて、女性介護労働者の不満要因について、因子分析を行った。そこでは、データを40才未満、40才以上、既婚、未婚・離死別に分け、各階層における不満要因がどのように異なっているかを分析している。明らかになったことは、40才未満や未婚・離死別では労働時間やその不規則性、深夜労働などと関係する因子が相対的に大きいのに対し、40才以上や既婚では、雇用の安定性や正社員になれないことと関係する因子が相対的に明らかになっている。 前年度から進めていた、厚生労働省のHPにある「介護サービス施設・事業所調査」を用いた、介護保険発足後10年の従事者数、常勤換算従事者数のデータの整理をほぼ完成し、一部を研究資料として公刊した。HPに無い2006年度と2007年度の経営主体別データについては、前年度に統計法33条により、取り寄せたデータに若干の不足があり、追加的なデータを取り寄せて整理した結果、公表されている都道府県別のデータと完全に整合的なデータを得ることができた。 介護労働の供給源としての介護系の学校についてのデータは、研究協力者(吉田和夫)を中心に学校基本調査などデータの収集整理が進みつつある。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
介護系学校や専業主婦の再就職は介護労働の供給源として重要なものである。本年度は、これらについてのデータや、様々な観点からの知見が得られた。また、介護労働者についてのマクロ的なデータについて、非常に詳細なデータの整理がほぼ完成したが、これは、すべての研究において、その背景的を示すのに必要なだけでなく、これを精査するこにより、介護労働市場における問題を発見することができると期待できる。
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Strategy for Future Research Activity |
介護労働安定センターの「介護労働者の就業実態と就業意識調査」については、2002年から2008年の7年分の個票データを入手している。とくに最後の5年については、比較的均質なデータが得られるので、離職数などについて、擬似パネルなどの方法を用いた分析が可能になると思われる。また、最近Gelontologistを中心にアメリカの介護労働の分析が多く見受けられる。これらは、2004年の調査を元にしたものであるが、調査結果自体もHPで入手可能なようなので、様々な観点からの日米比較が得られることが期待できる。介護系学校については、学校基本調査のデータの他に研究協力者を中心に、日本社会福祉教育学校連盟の正会員校の社会福祉関係学部へのアンケートによりデータを得ることを予定している。この分野の先行研究は少なく、先駆的な結果が得られることが期待できる。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
通常の学会、研究会、調査などにかかる旅費や統計処理などに要する物品費以外に、上記の福祉関係大学の社会福祉関係学部へのアンケートを予定している。
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Research Products
(3 results)