2012 Fiscal Year Research-status Report
ベタ-レギュレーション制度の導入に伴う配合飼料産業と地域経済-北海道のケース-
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23530332
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Research Institution | Sapporo University |
Principal Investigator |
千葉 隆生 札幌大学, 経済学部, 准教授 (10241291)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
飯田 隆雄 札幌大学, 経済学部, 教授 (00193136)
駒木 泰 札幌大学, 経済学部, 教授 (80225565)
内山 隆司 札幌大学, 経済学部, 准教授 (70277812)
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Keywords | ベターレギュレーション / 共同規制 / 政策シミュレーション |
Research Abstract |
本研究は、政府の間接統治システムであるBetter Regulation(BR)の有効性を経済額的な視点から分析する挑戦的な研究である。2012年度は実態調査に基づいてシミュレーション分析と計量分析な総合的な検討を実施した。 [研究実績] (セミナー)2012年11月28日-30日「食の安全セミナー」(日本飼料工業会主催)、(研究発表)2012年5月10日 9TH RSAI2012 はじめ4回、(論文発表)2012年3月 GLOBAL BUSINESS & ECONOMICS ANTHOLOGY,はじめ 4本であった。 [成果の概要] (1)共同規制のプロセスにおいて、ステークホルダーが果たす役割が重要であること、世界的なステークホルダーの意見交換や意識の共通化のための会議がいかに重要であるかを再確認した。(2)国外飼料価格の急激な変化は、国内配合飼料産業内では吸収できず、工場渡し価格、製品価格、農家購入価格の変化として順次反映される。すなわち、時系列的価格構造に変化をもたらす事を明らかにした。(3)ワイン産業を例題にとりあげ、Better Regulationの考えに基づいて、六次産業化を育成するための様々な政策案を実施した場合、地域経済に大きな効果をもたらすことを明示できた。(4)「食の安全」という視点から有機無農薬栽培を実施することは周辺農家や関係者を含めたステークホルダーの合意が、耕作面積の狭い日本では必要である。小ユニットの共同規制、すなわち、地域における共同規制のプロセスを経由して達成されるBetter Regulationは経済効率的である。この効率的な共同規制プロセスの実態を明らかにしようと試みたが、明示できる結論に至らなかった。次年度も(4)は継続して研究の予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
シミュレーション分析と計量分析において日本の規制方法をベターレギュレーション化することにより、行政コストの削減とともに規制内容がステークホルダー間の要求を満足しうるものであることを明らかにできた。
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Strategy for Future Research Activity |
「食の安全セミナー」やGlobal Feed and Food Congress 2013 に参加することによる継続的な情報収集。 JPEA2013を研究代表者と分担者が所属する札幌大学で開催し、世界の学会関係者に情報の提供と研究成果を広く周知。 計量分析とシミュレーション分析のさらなる精緻化と、専門雑誌への投稿。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
当初計画とおり、最終年度の平成25年度は90万円を繰越金額と併せて支出の予定である。 具体的には、JEPA2013開催によるセミナー開催と、専門雑誌などのへの投稿を主たる支出項目としている。
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